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風速40mとはどの位

風速40mとはどのくらい?その凄まじい威力と事前対策!


風速40mという風速を聞いて思い出すのは大型の台風の接近による暴風です。



記憶に新しいところでは台風15号の直撃を受けた関東南部では、2019年9月8日(日)夜から9日(月)朝にかけて猛烈な風が吹き荒れ、暴風被害が各地で発生しました。



特に停電が集中したエリアでは今回の記事のテーマである風速40m/s以上を観測、9日(月)朝7時45分時点では、約93万戸の大規模な停電が発生。


3日経過した12日(木)も千葉県内では停電が続いていました。


この時は首都圏および静岡県で少なくとも死者1名、重軽傷者90名以上の人的被害が発生しました。


千葉県市原市ではゴルフ練習場のポールが倒壊して民家に直撃したほか、君津市では鉄塔2基が倒壊するなど、各地で倒木や建物損壊などの被害がみられました。


このような被害をもたらす風速40mの風について、体感的にはどれほどのものなのか、公共の交通機関への影響、また過去の事例より起こりえる被害。


それに対する事前対策などを以下の内容で解説しています。


  1. 1. 風速40mの体感を分かり易く時速で解説
  2. 2. 風速40mでの野外アクティビティーは?
  3. 3. 風速40mによる公共交通機関への影響
  4. 4. 風速40mで起こりえる風害
  5. 5. 強風・暴風で起きる被害に対する事前対策
  6. 6. 風速40mをもたらした台風 直近の事例
  7. 7. 歴代風速ランキングトップ10

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風速40mの体感を分かり易く時速で解説


気象用語で風速40mは「猛烈な風」と表現され、ビューフォト風力では颶風(ぐふう)と呼ばれ風力12(32.7m/s以上)にあたります。



感覚的にはほぼ災害時の爆風という印象です。



ビューフォート風力の表現では陸上ではめったに起こらない、広い範囲の被害を伴う。


海上では大気は泡としぶきに満たされ、海面は完全に白くなる。視界は非常に悪くなる。とあります。


気象予報などで報じられる風速は、実際には地上約10メートルの高さにおける10分間の平均風速を計測し単位は(m/s)を使います。


例えば風速40mを分かり易く時速に換算すると以下の計算になります。



40(m/s)× 60(秒)×60(分)=144000(m)時速144kmにあたります。



ほぼプロのピッチャーの球速ですね。



つまり風速40mとは体感的には時速144kmで走る車の窓から顔を出して当たる風の感じです。



ちなみにこれは平均風速の話で、風は一定に吹いているわけではなく瞬間的に2倍ほどの80mの突風が吹くことも珍しくないことを覚えておきましょう。


宮古島 台風の接近により風速40m超えの様子


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風速40mでの野外アクティビティーは?


あえて書く必要もなく、思いつく全ての野外アクティビティーは不可能です。



野外に出る事自体危険ですし、そもそも会場が開いていません。



公共の交通機関は運休しているので現地にたどり着かない、たどり着いても帰れないという事態に見舞われます。


アクティビティー 可能度 影響
キャンプ × キャンプ場自体が閉鎖しています。
登山 × 平地で30mの予報が出ていれば山では50m~60mの可能性もあり遭難の危険性があります。
自転車 × この風速ではまともに走れず転倒の危険があります。
ランニング × 快適に走れるのは風速4m/sまでで10m/sが限界点。これ以上はまともに走れません。
短距離走 × 競技会であれば中止されますし競技場自体が閉鎖されてます。
走り幅跳び × 競技会であれば中止されますし競技場自体が閉鎖されてます。
野球 × プロ野球であれば中止、草野球でも野外では無理でしょう。
サッカー × 風に対する中止規定は無く観客に危険が及ばない状況であれば、どんな天候でも行われますが、スタジアムに向う交通機関に影響が出ると中止になります。
ゴルフ × 競技ゴルフの場合、天候による競技中断や中止に明確な基準はありませんが、グリーン上のボールが風で勝手に転がったりティーアップしたボールが落ちるなどの状況は中止となります。
アーチェリー × 風に対しての明確な決まりはないが、的が倒れるなど審判が危険と判断した場合は中止。またアーチェリーの弓は金属またはカーボン製なので、雷が鳴った場合は必ず中断となります。
テニス × 強風による中止基準は特にありませんが、8m/s位がリミット。
スポーツカイト × 一般的な中風用のカイトでは風速3m/s~風速6m/s位で行うのが安全。30mは論外。
釣り × 磯、船とも海がシケているので海に近づく事自体が危険です。
ウインドサーフィン × 海が大シケとなる為、海に近づく事自体が危険。
サーフィン × 波の面に影響が出始める風速5m/sがリミット。それ以上の風速で海に入るのは危険。
SUP × 風に流される風速5m/sがリミット。40m/sは論外。
スキー・スノーボード × ゴンドラ、リフトとも運休になるので不可。


風速40mによる公共交通機関への影響


この風速では路以バスやJR、船舶、航空機などは全て運休となります。


地下鉄も地上区間は全て運休で、高速道路も通行止めとなります。



一般道は通行が可能ですが、強風により落下飛散した看板や樹木の枝、または樹木自体や電信柱が倒れる危険性もあり自家用車での外出も控えるべきです。



以下に一般交通機関が運休する条件をまとめてみました。

交通機関 影響
JR 20~25m/sで速度規制。25m/s以上で運休。
地下鉄 地上部は風速25m~30mで全て運休。
旅客機 風向や滑走路の路面状態にもよるが離発着する空港の風速が25m以上で欠航の可能性大。
フェリー 各社、規定により違うが東京湾フェリーの場合、 金谷、久里浜両港が風速18m/s、波高1.2m、視程500m以下となった場合は運休となる。
路線バス 風速20m/sでおおむね運休。
高速バス 高速道路が通行止めとなる風速20m/sで運休。
モノレール 各社規定によるが、おおむね風速20m/sを越えると運休となる。
ロープウエイ 各社規定によるが、おおむね風速15m/sで運休となる場合が多い。
スキー場のリフト 各社規定によるが、ペアリフトは18m/s、ゴンドラは15m/sで運休となる。
高速道路 風速10mから15mで速度規制が入り、(法定速度100km/hのところなら50から80km/hに)、20m/s~25m/s以上で通行止めになる。

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風速40mで起こりえる風害


もはや普通に立っていること自体が難しい風速です。普段、私たちが暮らしている街並みに起こりえる風害の一例です。


・電柱、街灯で倒れるものが出てくる。


・ブロック塀で倒れるものがある。


・養生していない仮設足場が崩落する。


・固定の不十分な金属屋根の葺き材がめくれる。


・外装材が飛散し、下地が露出し始める。カーポートなどの屋根が変形する。


・屋根瓦・屋根葺材が広範囲にわたって飛散し始める。


・看板が飛散する。道路標識が傾く。



強風・暴風で起きる被害に対する事前対策


人に被害というよりは建物などの建造物、電信柱、鉄塔、ブロック塀などに被害が出る風速です。



このような予報が出た場合の事前対策をまとめてみました。



移動できる物を屋内に退避させる


ベランダの植木鉢や玄関先においてある子供用の自転車などは風で倒れたり飛ばされる可能性があります。


室内に入れられる物は室内に、物置やガレージに入れられるものはそちらに避難させましょう。



窓ガラスは飛散防止フィルムが有効的


かなり強い風でも、その風圧で窓ガラスが割れることは滅多にありません。



ですが、飛来物から守るようにするため「飛散防止フィルム」を貼っておくといった対策はしておいた方が安心です。



また窓ガラスが砕けた場合に備えて、室内のカーテンやブラインドを閉めておくという対応もお勧めです。



停電に備えて懐中電灯やラジオ、水や非常食も用意しておく


飛散物により電線が切れたり、電信柱が倒れる、又は台風に伴う雨により変電所に被害が出るなどして広範囲にわたる停電も予想されます。


そんな事態に備え懐中電灯や電池式ラジオ、水や食料なども準備しておきましょう。



防災グッズを用意しておく


非常時の備えとしては防災グッズが揃っているセットのものなども有効です。


それらに加えスマホの予備バッテリーなども忘れずに加えておくと安心です。



断水に対する準備


台風の雨により浄水場に被害が出たり、停電すると給水できなくなる建物の場合は断水に備える必要があります。


普段飲んでいる水やお茶のペットボトルを多めに買い足しておけば飲料水が確保出来ます。


生活用水やトイレ用の水は浴槽にを溜めておくと役立ちます。



また大雨が降って浸水被害が発生している場合は水が流せませんので、非常用トイレの準備も必要になります。



物通の乱れで買い物が出来なくなる事への備え


道路網に被害が出ると食料品もスーパーなどには届きません。


また自身も外出ができなくなるため、買物が困難になる場合がありますので、食料品や生活用品の買物は早目に終わらせましょう。


停電や断水などを考え調理が要らず、そのまま食べられる食料を多めに買っておくとよいでしょう。



身の危険を感じる時は、目の前の対策よりも退避や避難が優先されます


備えは勿論大切ですが、避難指示などが出た場合は手遅れにならないうちに指定された最寄りの避難所に避難するのが得策です。



既に移動が危険と判断される場合は自宅から出ないという選択肢もありあます。


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風速40mをもたらした台風 直近の事例


日本に接近して風速40m以上の最大風速、又は瞬間最大風速をもたらした直近(この記事を書いている2021/11)の台風を調べてみました。


2020/10 台風14号


この台風は、本州に接近後、まるでUターンするように南下するという、変わった進路をたどりました。これは、ジェット気流や移動性高気圧、太平洋高気圧などによる影響と見られ、ジェット気流に乗れず、高気圧と低気圧に挟まれて南下したと考えられています。

・アジア名:チャンホン(Chan-hom)

・強さ階級:強い

・中心気圧:965 hPa

・最大風速:40m(日本接近時)

・瞬間最大風速:60m(日本接近時)


ANNnewsCHによる台風14号のニュース動画です。台風の影響が出たした和歌山県からの中継もあります。


2020/9 台風12号


八丈島の東の海上約130kmを北東に進み。東京都心を含め、関東地方のほぼ全域が風速15メートル以上の強風域に入りました。顕著な発達は予想されていないものの、本州の南に停滞している秋雨前線の活動を活発化させ大雨をもたらしました。

・アジア名:ドルフィン(Dolphin)

強さ階級:強い

中心気圧:985 hPa

最大風速:30m(日本接近時)

瞬間最大風速:40m(日本接近時)


TBS NEWSによる台風12号のニュース動画です。


2021/7 台風8号


019年9月9日5時前に千葉市付近に上陸し、羽田で43.2m 千葉県アメダスで最大瞬間風速57.5m/sを記録し、上陸時の勢力は関東としては過去最強を記録しました。千葉県市原市ではゴルフ練習場のポールが倒壊して民家に直撃したニュースなど記憶に残る台風です。

・アジア名:ファクサイ(Faxai)

強さ階級:強い

中心気圧:955 hPa

最大風速:40m(日本接近時)

瞬間最大風速:60m(日本接近時)


ANNnewsCHによる台風7号のニュース動画です。台風が上陸した千葉県浦安からの映像もあります。


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歴代風速ランキングトップ10


風速40mをもたらした台風を調べていたら、歴代の最大風速ってどの位なのか、またどんな場所で観測されたのかが気になり調べてみました。


以下、気象庁の観測点で観測されたものですが、国内の最大風速&瞬間最大風速トップ10を表にまとめてみました。


最大風速 (10分間の平均風速の最大値 各地点の観測史上1位の値を使ってランキングを作成)


地点 風速 起日
1 静岡県/富士山 72.5m/s 1942年4月5日
2 高知県/室戸岬 69.8m/s 1965年9月10日
3 沖縄県/宮古島 60.8m/s 1966年9月5日
4 長崎県/雲仙岳 60.0m/s 1942年8月27日
5 滋賀県/伊吹山 56.7m/s 1961年9月16日
6 徳島県/剣山 55.0m/s 2001年1月7日
7 沖縄県/与那国島 54.6m/s 2015年9月28日
8 沖縄県/石垣島 53.0m/s 1977年7月31日
9 鹿児島県/屋久島 50.2m/s 1964年9月24日
10 北海道/寿都 49.8m/s 1952年4月15日


瞬間最大風速 (3秒間平均風速の最大値 各地点の観測史上1位の値を使ってランキングを作成)


地点 風速 起日
1 静岡県/富士山 91.0m/s 1966年9月25日
2 沖縄県/宮古島 85.3m/s 1966年9月5日
3 高知県/室戸岬 84.5m/s 1961年9月16日
4 沖縄県/与那国島 81.1m/s 2015年9月28日
5 鹿児島県/名瀬 78.9m/s 1970年8月13日
6 沖縄県/那覇 73.6m/s 1956年9月8日
7 愛媛県/宇和島 72.3m/s 1964年9月25日
8 沖縄県/石垣島 71.0m/s 2015年8月23日
9 沖縄県/西表島 69.9m/s 2006年9月16日
10 徳島県/剣山 69.0m/s 1970年8月21日

気象庁 各種データ、資料 歴代全国ランキング参照。



風速40mとはどのくらい?その凄まじい威力と事前対策! まとめ


この風速を齎すものとしては台風があります。


風速33~45m/sの強風域を伴い中心気圧は930~959hp位の規模の台風で「強い台風」と呼ばれ、たまに日本に近づいたりしますので年に何回かはこの予報を耳にすることがあるでしょう。


台風の接近や上陸の数日前には予報が出ますので備えの準備をしましょう。


この風速の中での移動はほぼ無理ですので、事前に食料や水などを備えるか避難するのが得策です。



災害時に基地局に被害が及ぶと携帯電話が使えなくなることもあるので、情報の収集には昔ながらのポータブルラジオをお勧めいたします。



台風が接近しているのであれば大雨による洪水の危険性もはらんでいますので、常に情報を取り気象予報に耳を傾けましょう。



風速50mとはどのくらい?住宅が倒壊する破壊力と風害現象! まとめ


この風速の風が吹くという状況自体が既に災害になっているという事だと思います。高速道路は通行止めになり公共の交通機関も運航の見合わせとなっています。このような状況で出かけること自体が命の危険があるという事です。


住居などの建造物にも被害が出る風速です。木造住宅では倒壊の恐れもあり電信柱や樹木も風により倒れる危険性もあります。気象予報などの情報を出来るだけ多くとり、早めに備えに入りましょう。


今回、調べて気が付いたことがありますが、沖縄県は多くの台風の通り道でありながら、住宅被害の報道が殆どありません。令和元年の国土交通省による新規建設報告によると、沖縄県内の鉄筋コンクリート系の建物が全体の85.56%という数字がでていました。


長年台風の通り道として強風にさらされてきた歴史の中で、風速数十メートルに耐えうる建物は鉄筋コンクリート系のものだという一つの答えなのかもしれません。


何はともあれ気象庁が平均風速の最大クラスを新たに「50m以上」という値を新設したということは、このクラスの風が吹くことが増えるということで、このような予報が出た場合は自身の命を守る行動をしましょう。



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