THE NORTH ISLAND
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※ 最終更新日:2026年3月9日(FAQを追加)
風速60m/sともなると、もはや自然災害の域を超えた“暴力的な破壊力”と言えます。
実は2024/6月現在、日本では都市部で風速60m/sという値は観測されたことがありません。
観測された地点としては、富士山の山頂や雲仙岳、室戸岬など高い山の頂や岬の突端の風当たりの強い場所になります。
ということは体感する機会が殆どないということで想像もつかない世界ということになりますね。
通常風速が20m/sもあれば人は満足に歩くことも難しくなり、それが60m/sでは車も横転してしまいます。
今回はそんな風速60m/sの世界と体感、また過去に観測された国内最大風速地点など以下の内容で解説しています。
目次
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このレベルの風は、鉄筋コンクリートの建物でさえ損傷する可能性があり、頑丈な構造物も安全とは言い切れません。
電柱や街灯が根元から折れ、高速道路では大型トラックが横転するほどの強烈な風圧がかかります。
家屋の屋根が吹き飛ぶのはもちろん、瓦や外壁が剥がれて凶器となり、飛来物による二次被害が多発するのも特徴です。
体感としては、屋外で立つことは完全に不可能。建物内にいても強烈な風圧音と振動が伝わり、不安を感じるレベルです。
窓ガラスは飛散防止対策がされていない限り、あっという間に破壊され、室内にも被害が及びます。
車も安全ではなく、駐車中であっても横転や移動してしまう危険があります。
この風速は、台風の中心付近や爆弾低気圧、竜巻の発生時に観測されることがあり、過去には橋や高層ビルのガラスが吹き飛ぶ被害も報告されています。
風速60m/sは「ただの強風」ではなく、都市機能そのものを麻痺させるほどの破壊力を持ちます。
事前の備えと迅速な避難が命を守る鍵となります。
ちなみに表現を変え風速60m/sを時速にすると以下のようになります。
60m/s × 60秒 ×60分 =216,000m(時速216km)
一般にこの時速を体験できる機会は中々ありませんが、あえて言うならスカイダイビングの落下スピードが近いですね。
例を変えれば風速60m/sの風は、時速216kmで走る新幹線の屋根に立っていて感じる風速とも言えます。
慎重派のアオイ
イントロでも書きましたが、実は今まで気象庁の都市部に近い観測点では風速60m/sを観測することはなかったんですね。
ですが近年の台風の大型化によりさらに強い風も観測することが増えるだろうということで、平均風速の最大クラスを40m/sから「50m/s以上」という新たな値を新設しました。
青色の50メートルの部分が新設された部分です。
引用元 読売オンライン![]()
常識派のサトシ
2019年9月5日 台風13号が宮古島を通過し風速60mを観測したときの映像です。
* その他に0~100m/sまで各風速を解説したページもありますので参考にしてみてください。
あえて書く必要もないと思いますが、風速60m/sでは殆どの公共交通機関は運休となります。
この風速では、そもそも外出すること自体が危険で普通に歩くこと自体が困難な状態です。
加えて台風などの接近により猛烈な雨も加わる場合もあり、河川の氾濫も予想されますので不要の外出は控えましょう。
私鉄の場合の降雨量で判断する場合は、1時間あたり40mm以上、継続300mm以上の雨で運転見合わせになるケースが多いようです。
また2018年9月の台風24号以来、首都圏の鉄道各社は台風接近などに際し、事前に運休を告知する「計画運休」を本格的に実施しています。
勿論、高速道路も通行止めとなりますし、一般道も路肩が弱い場所や土砂崩れなどが懸念される所は通行止めになります。
そもそも徒歩であれ自家用車であれ外出すること自体に命の危険が伴う状況と思って下さい。
常識派のサトシ
以下に一般交通機関が運休する条件をまとめてみました。
| 交通機関 | 影響 |
|---|---|
| JR | 影響なし。20~25m/sで速度規制。25m/s以上で運休。 |
| 旅客機 | 横風は13m/sで向かい風は25m/sまでは大丈夫と言われているが空港や機種で基準が違う。 |
| フェリー | 波高も影響し各社の規定による。(例)東京湾フェリー 金谷、久里浜両港が風速18m/s、波高1.2m、視程500m以下となった場合は運休。 |
| 路線バス | 影響なし。風速20m/sでおおむね運休。 |
| 高速バス | 影響なし。高速道路が通行止めとなる風速20m/sで運休。 |
| モノレール | 影響なし。各社規定によるが、おおむね風速20m/sを越えると運休となる。 |
| ロープウエイ | 各社規定によるが、おおむね風速15m/sで運休となる場合が多い。 |
| スキー場のリフト | 各社規定によるが、ペアリフトは18m/s、ゴンドラは15m/sで運休となる。 |
| 高速道路 | 風速10m/sから15m/sで速度規制が入り、(法定速度100km/hのところなら50から80km/hに)、20m/s~25m/s以上で通行止めになる。 |
※ 基準は会社・路線で異なります。
これまでの東京の最大瞬間風速の記録は46.7m/s、横浜は48.7m/sで、50m/s以上の風は観測されたことがありません。
60m/sともなると野外に出るという事自体に命の危険を感じるはずです。
公共の交通機関は運転見合わせ、高速道路は通行止め、一般道も場所にとっては通行止めとなっている場所もあるでしょう。
YAHOO!ニュースでも風速60m/sで起こりえる被害を以下のように予測しています。
・鉄骨造倉庫において、屋根ふき材が浮き上がったり、飛散する。
・普通自動車(ワンボックス)や大型自動車が横転する。
・鉄筋コンクリート製の電柱が折損する。
・カーポートの骨組が傾斜したり、倒壊する。
・コンクリートブロック塀の大部分が倒壊する。
・多くの樹木が倒れる。
・墓石の棹石が転倒したり、ずれたりする。
引用元 YAHOO!ニュース
上の被害予測を見ると電柱が折れるなんてこともあるので、無力感を感じますが一般住宅で行うべき対策がありますのでまとめてみました。
慎重派のアオイ
近所の学校や公民館、避難場所として指定されている場所への避難経路を事前に確認。
避難するときは、持ち物を予め最小限のものを選んでおいて、リュックサックなどで使い両手が使えるようにしましょう。
常識派のサトシ
市販の防災グッズに自分の必要と思うものをプラスするのも良いアイディアだと思います。
大前提として備えも大切ですが、避難の必要性を感じたときは手遅れにならないうちに避難しましょう。
すでに暴風になり避難所への移動自体危険と思われる場合は出かけずに家の中の安全な場所で過ごすというのも選択肢に入ります。
ラジオやテレビ、ネットなどでこれからの気象情報を出来るだけ集め、どう行動するかを判断しましょう。
ベランダの植木鉢や物干し竿、プランター、玄関先に置いてある自転車などは風で飛ばされる危険性があります。
屋外に置いてあるものは室内や、物置、ガレージにしまい、排水溝に枯葉やゴミが詰まっている場合は水はけが良いように掃除をしておくのも良いと思います。
強風や風で飛んできたもので窓ガラスが割れる場合を想定して「飛散防止フィルム」などもを貼って備えれば完璧です。
また窓ガラスが砕けた時に備えて、あらかじめカーテンは閉めておくと室内に飛散することを防げます。。
強風や大雨、落雷により送電線や電信柱、発電所に被害が出て広範囲な停電になる場合もあります。
そんな事態に備え予備のスマホ用のバッテリー、乾電池、水や食料なども準備しておき、合わせて防災グッズを用意しておくのも忘れずに。
最近では便利なポータブル電源が売られていますので購入しておけば数日間は家庭内の電気を賄えるでしょう。
意外と困るのが生活用水やトイレ用で、お風呂に入った後は直ぐに捨てず翌日まで浴槽に溜めておけば色々と役立ちます。
また大雨が降って浸水被害が発生している場合は水が流せませんので、非常用トイレの準備も忘れずに。
慎重派のアオイ
高速道路や一般道の通行止め、JR、航空機などの運休により生活物資や食料が届かない可能性もありますので数日分の食料、飲料水は事前に確保しておくのが重要です。
非常食だからと言って特に特別なものは必要なく、調理しないで食べれるものを普段から用意して賞味期限が近くなったら家庭で食べてまた補充するといったルーティンを繰り返して備えます。
ただこの時に不要な買い占めは行わないようにして他の人への配慮も忘れずにしたいですね。
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風速60m/sで雨や雷がつくと暴風雨という天候になり、強い台風や大きな低気圧が直撃した天候になります。
雨はその強さ(降水量)にもよりますが、例えば風速60m/sで1時間降水量が10mm/hの強い雨、それに雷が付くと災害級の嵐ですね。
体感的にどの位の雨が降るかと言えば、直立した人の範囲 (50cm×50cm)に30分で1250mℓの水が降る感じで、強風傘や雨具は役に立たず、ずぶ濡れになりますし、まともに立っていられません。
簡単に言うと風速60m/sで貴方が立っている50cm×50cmの範囲に30分で缶コーヒーのロング缶(250ml)約5本分の雨が降る。
体感的には時速180kmで走る車の窓から顔を出して雨が当たる感じですので、目を開けることも呼吸も難しくなります。
慎重派のアオイ
外出は止め避難も想定しテレビ、ラジオ、ネットなどで情報を集めましょう。
避難指示や避難勧告が出る天候ですし、公共の交通機関も運休となります。
以下に降水量の目安や雷に関することを詳しくまとめた記事をリンクしておきます。
🔗 降水量の目安を1mm~100mmまで大特集!徹底的に詳しく分かりやすくっ
🔗 雷に打たれる確率ってどうなの?宝くじ等との比較と危険度を徹底解説
風速60mは、時速にすると約216kmにも達する非常に強い暴風です。日常生活で体験することはほとんどなく、台風などの極端な気象条件で発生する災害級の風といえます。
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Q. 風速60mは時速にするとどのくらいですか?
A. 風速60m/sを時速に換算すると約216km/hです。新幹線に近い速度の風が常に吹いているようなもので、屋外で立っていることはほぼ不可能です。飛ばされた物が凶器になるため、暴風そのものだけでなく飛来物にも最大限の注意が必要になります。
Q. 風速60mでは車は本当に横転するのですか?
A. はい、風速60mクラスになると普通自動車や大型車が横転するおそれがあります。特に横風を受けやすい橋の上や海沿い、高架道路では危険が大きく、外出や運転は避けるべき状況です。移動そのものを前提にせず、事前に安全な場所で待機する考え方が大切です。
Q. 風速60mでは家にはどのような被害が出ますか?
A. 屋根材や外壁の一部が飛ばされる、窓ガラスが割れる、カーポートや物置が破損するなどの被害が想定されます。周囲の看板、樹木、瓦などが飛来物となって被害を広げることもあるため、家そのものだけでなく周辺環境にも注意が必要です。
Q. 風速60mが予想されるときは何を備えればいいですか?
A. まずはベランダや庭の飛ばされやすい物を片付け、雨戸やカーテンを閉め、窓ガラスの飛散対策を行います。あわせて停電に備えたライト、モバイルバッテリー、飲料水、非常食、簡易トイレなどを用意しておくと安心です。避難が必要な地域では、暴風が強まる前に行動を終えることが重要になります。
Q. 風速60mに雨や雷が加わるとどうなりますか?
A. 風速60mに強い雨や雷が加わると、視界不良や浸水、停電、落雷の危険が重なり、状況はさらに深刻になります。傘や一般的な雨具はほとんど役に立たず、外に出るのは非常に危険です。テレビや気象情報、自治体の避難情報を確認し、無理な移動を避けることが大切です。
ここまで見てきたように、風速60mは日常生活ではほとんど体験することのない災害級の暴風です。
本編の繰り返しとなりますが、2021年気象庁が平均風速の最大クラスを新たに「50m/s以上」という値を新設しました。
今までは「40m/s以上」が最大でしたが温暖化の影響で、今後は日本付近に到達する台風の勢力が強くなると予測され50m/s以上の猛烈な風に見舞われる地域がもあるとのことからのようです。
台風に限らず、最近の天気は極端から極端というかピーキーな気がします。
日本は比較的穏やかな気候だったはずなのですが...
僕がフィールドにしている海や山でもこの30年でその変化は感じています。
北海道では台風が強い勢力を保ったままやってくることは少ないですが、冬の爆弾低気圧では稀に40m/s以上の風が吹くことがあります。
その頻度や勢力も以前よりも強くなっている気もしています。
今後はこれ以上のものが北海道でも起こりえるということで恐ろしいですね。
* 風速の目安や暴風の危険性について理解を深めるため、以下の関連記事もあわせてご覧ください。
マリンスポーツ、バックカントリースノーボード歴40年・元スノーボードインストラクター
北海道在住。サーフィン・SUP・冬山登山を40年以上続ける過程で身に付けた気象学を基に記事を執筆。風速や雨量、雷、湿度に関する実践的な知識を、初心者にも分かりやすく解説しています。
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