THE NORTH ISLAND
welcom to nature of hokkaidou
さすがに風速100m/sともなると自然界ではそう頻繁に起きるものではなく、超大型台風や超大型竜巻のおりに観測されることがあります。
しかしその破壊力は凄まじく、街は壊滅状態の被害を受けます。
日本国内でも「第2室戸台風」や「伊勢湾台風」などで風速100m/sを記録し、大きな被害となりました。
ということで今回はそんな凄まじい風速100m/の体感や過去の事例を交え解説してゆきます。
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風速100mってとんでもない風というのは分かりますが、海外で起きた大型の竜巻やハリケーンの時に吹くのかな?
みたいな感じですが海外でもそうそう頻繁にはありません。
という事で風速100mを時速に換算してみると以下の計算になります。
100(m/s)× 60(秒)×60(分)=360,000(m)時速360kmにあたります。
東海道新幹線の車両「N700S」が360kmで走行時の屋根に立てたとして、その時に体に当たる風になります。
例を変えればメジャーリーガー大谷選手のホームランのスピードが約180kmと言われていますので、その2倍のスピードです。
慎重派のアオイ
風速100mですと竜巻などの強さを表す藤田スケールではF4に相当し市街地では以下のような被害が出ます。
住家がバラバラになって辺りに飛散し、弱い非住家は跡形なく吹き飛ばされてしまう。鉄骨づくりでもペシャンコ。列車が吹き飛ばされ、自動車は何十メートルも空中飛行する。1トン以上ある物体が降ってきて、危険この上もない。
引用元 気象庁HP
列車や車が飛ばされるんですからその凄まじさが、何となくでも分ると思ます。
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風速100mともなると大型台風でもなかなかありませんが、過去の事例を集めてみました。
記憶に新しいところでは平成25年台風第30号があります。
米軍合同台風警報センターが、中心気圧895hPa 最大瞬間風速を同105メートルと算定していると発表しました。
常識派のサトシ
台風第30号ヨランダがフィリピンを通過したときの映像です。
台風第30号ヨランダは、2013年11月4日にトラック諸島近海で発生。
中心気圧;895ヘクトパスカル、最大瞬間風速105m/s(米軍合同台風警報センターの観測)
その後フィリピン中部を横断して、レイテ島等に暴風雨や高潮などによる甚大な被害を出しました。
被害の概要
死者;6,201人
行方不明者;1,785人
被災者;約1,608万人
家屋損壊;約114万棟
経済被害額;約398億ペソ(約964億円)
サンペデロ湾周辺の被害状況
国際緊急援助隊専門家チームによると、甚大な被害を受けたサンペデロ湾周辺は、暴風と高潮による被害が大部分で、高潮は沿岸部で5m~6mに達し、津波のように段波状になって沿岸部を襲ったものと考えられるとの現地調査結果例多く発ものと考えられるとの現地調査結果が出ています。
地元語やタガログ語に高潮を示す言葉が無く、テレビ等で使用された「ストームサージ」の意味が的確に伝わらずに避難しなかった事例が多く発生し被害を大きくしたようです。
引用元 国土交通省HP
この時の台風通過時において在日法人に対して在フィリピン大使館から以下の注意喚起が行なわれました。
国内においても災害が発生するような大型台風が接近する場合に参考になるかと思います。
台風30号(フィリピン名:ヨランダ)は過去に類を見ないほど猛烈な台風に発達し,8日午前ビサヤ地方に上陸する見込みです。
フィリピン気象庁も台風30号の接近に伴い,国内各地に警戒シグナルを発出しました(非常に大きく猛烈な台風のため,ビサヤ地方,ルソン地方,ミンダナオ地方に大きな被害をもたらすおそれがあります)。
特に台風が通過する地域にお住まいの在留邦人の皆様におかれましては,下記の諸点に留意し、十分な安全対策を講じてください。
・報道及び関係機関から,最新の情報収集を行う。
・外出は控える。
・停電に備え,懐中電灯,ライター,ろうそく,携帯ラジオ,予備の電池等を準備する。
・飲料水・食料等を確保・備蓄する。
・飛ばされそうなものは,室内に移す又は固定する。
・避難場所やコースを確認しておく。
・家族等に緊急連絡方法や避難場所の確認を行う。
・フィリピン当局から,避難の勧告や指示があったら速やかに退避し,当局の指示に従う。
・台風通過後も地盤のゆるみに伴う土砂崩れ等の二次災害に十分注意する。
引用元 在フィリピン大使館HP
この時、レイテ州の警察は台風の進路にあった住宅や構造物の約70 -~80%が破壊され、死者が1万人に達するとの推定を発表しました。
また、レイテ島西部のオルモックでも建物の90パーセントが全半壊するなどの被害が出ました。
慎重派のアオイ
第二室戸台風は、最盛期において中心気圧885mb、最大風速は70m/sec以上、暴風半径は330kmという強大な勢力をもち、過去の台風災害の最大記録といわれる伊勢湾台風(昭和34年9月26日)などに匹敵する規模の台風です。
9月8日にエニウェック島の南海上で発生した台風第18号は、発達しながら西北西に進み、900hPa未満の猛烈な台風となりました。
14日には沖縄の東海上を通過、15日朝奄美大島を通過し、 16日09時すぎ室戸岬の西方に上陸しました。
防災研によると、9月11日の中心気圧は920hPa。12日9時45分の飛行機観測では中心気圧888hPa,中心付近の最大風速100m/sを観測した。とあります。
常識派のサトシ
被害の概要
死者: 194名
負傷者: 4,972名
住家全壊: 15,238棟
家屋半壊: 46,663棟
床上浸水: 123,103棟
床下浸水: 261,017棟
被害状況
この暴風や高潮による被害が大きく、雨による被害は比較的小さかった。
大阪市では高潮により市の西部から中心部にかけて31平方kmが浸水したが、過去の同様な規模・進路であった室戸台風、ジェーン台風に比べると浸水面積は小さく、人的被害も小さかった。
また、兵庫県、和歌山県、四国東部でも高潮による浸水被害があった。台風の通過した近畿地方と吹き返しの強い風の吹いた北陸地方で暴風による家屋の倒壊等の被害が特に大きかった。
引用元 気象庁
第二台風、当時のニュース映像
ちょっと古い記録ですが皆さんも「伊勢湾台風」という名前だけは聞いたことがあると思います。
伊勢湾台風は1959年9月26日に潮岬に上陸し、紀伊半島から東海地方を中心にほぼ全国にわたって甚大な被害をもたらした台風です。
伊勢湾沿岸の愛知県と三重県での被害が特に大きかったことからこの名称が付けられました。
死者、行方不明者は5,000人を超え、明治以降の日本における台風災害で最悪の事態となったのが台風第19号伊勢湾台風です。
防災研によると中心気圧は、16日9時に980hPa、17日9時に940hPa、18日朝から19日朝にかけて940〜945hPaになり19日11時頃風速100m/s以上に達したとあります。
慎重派のアオイ
被害の概要
死者;4,697人
行方不明者;401人
住家全壊;約114万棟
被災家屋;500,000棟以上
伊勢湾周辺の被害状況
和歌山県・潮岬への上陸時の最低気圧が929.5hPa、平均最大風速が33.5mという、非常に大型の台風でした。
こうした風が強い台風では、海水が風に吹き寄せられて潮位が上がる高潮が脅威に。
そして、伊勢湾の西側を沿うようにコースをとったことで、その脅威がより高まりました。
また、名古屋港近くの貯木場では、保管されていた海外からの輸入原木が、人が住むエリアへ流される二次被害も起きました。
建物を破壊したり避難民を巻き込んだりと、その破壊力は凄まじく、これも高潮と高波によって発生したのです。
引用元 Yahoo天気・災害
伊勢湾台風、当時のニュース映像
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強風をもたらす自然現象には台風の他に竜巻があり、地表に接した部分では猛烈な風により局地的な被害が起きます。
竜巻は発生の予測が難しく、寿命はほぼ数分程度のため既存の風速計での測定は困難です。
ですので竜巻の最大風速地点での風速を直接観測されたことはありませんが、最大で100m/秒程度と推定されています。
そのため971年にシカゴ大学の藤田哲也博士により、竜巻やダウンバーストなどの突風により発生した被害の状況から風速を大まかに推定する藤田スケール(Fスケール)が考案されました。
その藤田スケールを改定し「日本版改良藤田スケール(JEFスケール)」とし平成28年4月より運用しているのが以下の表となります。
JEF4~JEF5の竜巻になると瞬間的にも風速100m/sを超える可能性があります。
被害が大きいほどF値が大きく、風速が大きいことを示しますが、気象庁によると日本ではこれまでJEF4以上の竜巻は観測されていないとなっています。
EF値 | 風速 | 被害 |
---|---|---|
JEF0 | 25~38m/s | 木造の住宅において、目視でわかる程度の被害、飛散物による窓ガラスの損壊が発生する。比較的狭い範囲の屋根ふき材が浮き上がったり、はく離する。園芸施設において、被覆材(ビニルなど)がはく離する。パイプハウスの鋼管が変形したり、倒壊する。物置が移動したり、横転する。自動販売機が横転する。コンクリートブロック塀(鉄筋なし)の一部が損壊したり、大部分が倒壊する。・樹木の枝(直径2cm~8cm)が折れたり、広葉樹(腐朽有り)の幹が折損する。 |
JEF1 | 39~52m/s | 木造の住宅において、比較的広い範囲の屋根ふき材が浮き上がったり、はく離する。屋根の軒先又は野地板が破損したり、飛散する。園芸施設において、多くの地域でプラスチックハウスの構造部材が変形したり、倒壊する。軽自動車や普通自動車(コンパクトカー)が横転する。通常走行中の鉄道車両が転覆する。地上広告板の柱が傾斜したり、変形する。道路交通標識の支柱が傾倒したり、倒壊する。コンクリートブロック塀(鉄筋あり)が損壊したり、倒壊する。・樹木が根返りしたり、針葉樹の幹が折損する |
JEF2 | 53~66m/s | 木造の住宅において、上部構造の変形に伴い壁が損傷(ゆがみ、ひび割れ等)する。また、小屋組の構成部材が損壊したり、飛散する。鉄骨造倉庫において、屋根ふき材が浮き上がったり、飛散する。普通自動車(ワンボックス)や大型自動車が横転する。鉄筋コンクリート製の電柱が折損する。カーポートの骨組が傾斜したり、倒壊する。コンクリートブロック塀(控壁のあるもの)の大部分が倒壊する。広葉樹の幹が折損する。・墓石の棹石が転倒したり、ずれたりする。 |
JEF3 | 67~80m/s | 木造の住宅において、上部構造が著しく変形したり、倒壊する。鉄骨系プレハブ住宅において、屋根の軒先又は野地板が破損したり飛散する、もしくは外壁材が変形したり、浮き上がる。鉄筋コンクリート造の集合住宅において、風圧によってベランダ等の手すりが比較的広い範囲で変形する。工場や倉庫の大規模な庇において、比較的狭い範囲で屋根ふき材がはく離したり、脱落する。鉄骨造倉庫において、外壁材が浮き上がったり、飛散する。・アスファルトがはく離・飛散する。 |
JEF4 | 81~94m/s | 工場や倉庫の大規模な庇において、比較的広い範囲で屋根ふき材がはく離したり、脱落する。 |
JEF5 | 95m/s~ | 鉄骨系プレハブ住宅や鉄骨造の倉庫において、上部構造が著しく変形したり、倒壊する。鉄筋コンクリート造の集合住宅において、風圧によってベランダ等の手すりが著しく変形したり、脱落する。 |
日本国内でEF5に達した竜巻はありませんが、2013年5月20日にアメリカ合衆国オクラホマ州で発生した竜巻はEF5レベルで強力なものでした。
竜巻発生当時はEF2の勢力を保ちながら東方向へと進み、ブライアウッド小学校に直撃した際には、瞬間的には風速89m/sから94m/s という、改良藤田スケールで最高のEF5に達する勢力まで発達しました。
常識派のサトシ
この竜巻では、3万人以上が被災し、2400棟の建物に被害が生じ被害総額は日本円で2000億円とも言われています。
亡くなられた方は24人に達し、240人が負傷しています。
この時の映像があります。
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風速も100m/sともなると、個人宅で何か出来る対策はシェルター一択になると思います。
アメリカでは大型の竜巻が発生しやすい地域では、避難用のシェルターを設置する住宅も少なくありません。
上記のムーア竜巻が発生したオクラホマ州でも竜巻シェルターの設置費用に対する助成を2014年1月20日から開始しました。
基準に適合したシェルターを設置している所有者に対して、設置にかかる費用について最大2,500ドルが払い戻されます。
シェルターの強度や設備には以下のようなガイドラインがあります。
竜巻シェルターに関するガイドライン
連邦危機管理庁(Federal Emergency Management Agency)では、竜巻が発生した際に逃げ込むシェルターについて、強度や設備などのガイドラインを策定しています。
・竜巻が襲来した際に、突風によって家屋が飛ばされることがあるため、シェルターが横転したり飛ばされたりしないよう、3秒間平均で時速250マイル(約400キロメートル)の風速に耐えうること。
・時速 100 マイル(約160キロメートル)の速度で、15ポンド(約6.8キログラム)、2×4フィート(約61×121.9センチメートル)の木版を衝突させても貫通しないこと。
・も保護された換気装置、消火器や救急箱、8時間分の飲料水、そして国立海洋大気庁(National Oceanic and Atmospheric Administration)の放送を受信できるラジオの設備をすること。
・地下に設置されたシェルターについては、がれきがシェルターの上に散乱している場合でも外部と連絡が取れる通話設備の設置をすること。
引用元 一般財団法人自治体国際化協会
日本国内ではここまでの大きな竜巻や台風の発生が稀か無い為、シェルターの普及は少ないですが、今後の気象の変化によっては必要になるかもしれませんね。
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毎年、台風シーズンになると異常気象や温暖化に台風が大型化し日本にやって来るみたいな話が持ち上がります。
しかし、横浜国立大学の筆保弘徳教授の研究室では、過去100年の日本に上陸し台風の傾向を調べた結果では
過去の日本への上陸数については、増えたり減ったりといった傾向はなく、昔からさほど変わっていないということでした。
この調査では、日本に上陸した台風の強度は、近年、増大化する傾向があるという結果もあり不安もあります。
これは海水温の高さの影響もあるようです。
台風シーズンには強い風に対する対策だけではなく雨に対する対策も必要です。
日本に接近する台風が発生した場合は目を離さず情報を集め早めの準備に取り掛かりたいですね。
異常気象が頻発しやすい状況なので、自分の身は自分で守れるように防災グッズなどは備えておきたいと思います。
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