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風速20mとはどの位

風速20mとはどのくらい?飛行機は飛ぶ?車の運転は大丈夫?


大型台風の直撃や発達した低気圧の通過に伴う気象予報ではたまに出る風速20mの予報。



風のみで起きる災害は稀ですが雨や雪など複合的になれば災害1歩手前の風速と言えます。



気象用語でもこの風速となると「非常に強い風」と表現されます。


何かにつかまっていなければ歩くことが困難となり、トタン屋根や瓦は風で剥がれる危険性もあり風に飛ばされたものにより窓ガラスが割れる危険性もあります。



飛行機やJRなど公共の交通機関に影響が出始めるのもこの風速で、運休や速度制限が始まります。



車の運転も風に煽られ危険な状況となりトラックなど風の影響を受けやすい形状の車は横転することもあります。


この風速の状況下で可能な野外アクティビティーは無いと思いますが、その辺も含め風速20mが与える影響を以下の内容で総合的に解説しました。


  1. 1. 風速20mの体感を分かり易く時速で解説
  2. 2. 風速20mによる公共交通機関への影響
  3. 3. 風速20mで野外アクティビティーは可能?強風が及ぼすその影響
  4. 4. 風力発電 風速20mでの発電量と安全性は?

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風速20mの体感を分かり易く時速で解説


気象用語で風速20mは「非常に強い風」と表現され、ビューフォト風力では「疾強風」と呼ばれ風力8(17.2m~20.7m)にあたります。


感覚的には非日常的な強い風なんだろうなという事が想像出来ます。



さらにビューフォト風力の表現では、陸上では樹木の小枝が折れ、風に向かって歩けなくなり、海上では大波のやや小さいもの。波頭が砕けて水煙となり、泡は筋を引いて吹き流されるとあります。



気象予報などで報じられる風速は、実際には地上約10メートルの高さにおける10分間の平均風速を計測し単位は(m/s)を使います。


例えば風速20mを分かり易く時速に換算すると以下の計算になります。



20(m/s)× 60(秒)×60(分)=72000(m)。時速72kmにあたります。



つまり風速20mとは体感的には時速72kmで走る車の窓から顔を出して当たる風の感じです。



ちなみにこれは平均風速の話で、風は一定に吹いているわけではなく瞬間的に2倍ほどの40mの突風が吹くことも珍しくないことを覚えておきましょう。


冬の北海道石狩河口橋上での風速20mの様子。たまに吹く突風(20m以上)でトラックも流されます。



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風速20mによる公共交通機関への影響


高速道路などは風速20mから通行止めとなることが多く、高速バスや路面バスも運休となる風速です。


JRの場合は速度制限に入り25mを越えると運休になります。



自家用車の運転は可能ではありますが看板や枝、その他の飛散物がぶつかる危険性もあり、よほどの事が無い限りは控えるべきとい言えます。



船舶の場合は波高や視界も影響してきますが風速20mではほぼ運休となります。



航空機の場合は横風は13mで向かい風は25mまでは大丈夫と言われていますので横風20mでは運休になる可能性があります。



ただしそのような場合を想定し方向が違う滑走路が用意されている大きな空港では離発着が可能な場合もあるようです。


以下に風速20m時の一般交通機関への影響をまとめてみました。


交通機関 影響
JR 20~25m/sで速度規制。25m/s以上で運休。
旅客機 横風は13m/sで向かい風は25m/sまで大丈夫と言われているため場合により影響あり。
フェリー 各社、規定により違うが東京湾フェリーの場合、 金谷、久里浜両港が風速18m/s、波高1.2m、視程500m以下となった場合は運休となる。
路線バス 風速20m/sでおおむね運休。
高速バス 高速道路が通行止めとなる風速20m/sで運休。
モノレール 各社規定によるが、おおむね風速20m/sを越えると運休となる。
ロープウエイ 各社規定によるが、おおむね風速15m/sで運休となる場合が多い。
スキー場のリフト 各社規定によるが、ペアリフトは18m/s、ゴンドラは15m/sで運休となる。
高速道路 風速10mから15mで速度規制が入り、(法定速度100km/hのところなら50から80km/hに)、20m/s~25m/s以上で通行止めになる。


福岡空港 風速40ノット(約20m)オーバーの強風の中着陸してくる飛行機の様子。



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風速20mで野外アクティビティーは可能?強風が及ぼすその影響


やってみようと思う人は少ないかと思いますが風速20m/sで野外アクティビティーが現実的か一応調べてみました。


しかし、風速20mでは現地までの交通機関が止まってしまうためほぼ不可能かと思います。


アクティビティー 可能度 影響
キャンプ × テントを張る事自体が不可能でポールが折れテントも飛ばされる可能性がある。
登山 × 高所で風を避けるものが無く軽装備では低体温症になり遭難の危険もある。
自転車 × 風速6m/sを越える場合は危険が伴うので乗るべきではない。
ランニング × 快適に走れるのは風速4m/sまでで10m/sが限界点。これ以上は危険。
短距離走 × 実施可能ではあるが公式な記録として登録されない。
走り幅跳び × 実施可能ではあるが公式な記録として登録されない。
野球 × プロ野球でも風速に関する明確な規定はないもののZOZOマリンスタジアムでは、2015年に風速14m/sで中止になった例がある。
サッカー × 風に対する中止規定は無く観客に危険が及ばない状況であれば、どんな天候でも行われるがスタジアムに向う交通機関に影響が出ると中止の可能性も。
ゴルフ × 競技ゴルフの場合、天候による競技中断や中止に明確な基準はないが、グリーン上のボールが風で勝手に転がったりティーアップしたボールが落ちるなどの状況は中止となる。
アーチェリー × 風に対しての明確な決まりはないが、的が倒れるなど審判が危険と判断した場合は中止。またアーチェリーの弓は金属またはカーボン製なので、雷が鳴った場合は必ず中断となる。
テニス × 強風による中止基準は特にないが、8m/s位がリミット。
スポーツカイト × 一般的な中風用のカイトでは風速3m/s~風速6m/s位で行うのが安全。
釣り × 磯、船とも海がシケている風速なので危険。
ウインドサーフィン × 海がシケとなる為、危険。
サーフィン × 波の面に影響が出始める風速5m/sがリミット。それ以上の風速で海に入るのは危険。
SUP × 風に流される風速5m/sがリミット。20m/sは論外。
スキー・スノーボード × ゴンドラ、リフトとも運休になるので不可。


富士山山頂で吹く、風速20mの風


これは山裾から20mの風が吹いていたという事ではなく、標高を上げるほどに風速が増し、山頂では20mの風が吹いていたということです。


下界で風速20mであれば富士の山頂での風速は50m前後になる可能性があり、登山は不可能です。



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風力発電 風速20mでの発電量と安全性は?



近年注目されている風力発電、強風時にはさぞかし大きな電力を発電するだろうと思いがちでが台風や強い風が吹くときは安全のために自動的に止まるように設計されてます。



この時の風速をカットアウト風速とよび、おおむね25m/s程度に設定されています。


大型風力発電機の場合、強風になるとローターが高速回転して破損しないようにブレードの角度を変える「電動式ピッチ制御システム」を導入しています。


さらに、風速が20m/秒を超えると危険回避のため、ブレードを風向きと同方向に制御して回転を停止するという安全対策を取っています。



また風力発電には定格風速というものがあり、これを超えたものに関しては発電出力は一定に保たれます。



この定格風速も各メーカーによって異なってきますがおおむね9~12m/s程度に設定されていて、この定格風速あたりで発電量は最大になります。


よって約風速10mでの発電量が最大となり、どんなに風が強くてもそれ以上は一定となります。


ローター径80mの風車機では風速10mでの出力は機種により違いはありますが2000kwほどで、ざっくりと言えば約2000世帯の電力を賄えるほどとなります。


風力20m発電量

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風速20mとはどのくらい?飛行機は飛ぶ?車の運転は大丈夫? まとめ



風速20mの影響を調べてきましたが航空機を含め、公共の交通機関は運休などの影響があります。



車の運転も高速道路が通行止めになったり、一般道でも風に煽られたり看板やトタンが飛んでくる可能性もありお勧め出来ません。


風速20mとは平均風速のことで倍の40mの突風が吹く可能性は大いにあります。


そうなると歩行も困難となりトラックも横転の危険があります。


野外で出来るアアクティビティーは、こんな状況なのでありません。


台風の接近などでこのような予報が出たら、ベランダや玄関先の風で飛ばされそうな物の片付けをしたり雨戸の点検をしましょう。



不要な外出は控え、用事はあらかじめ済ませておくのが得策です。



海は近づくこと自体が危険です。気象予報をチェックし今後の天候の変化を知っておくのも重要です。



風速50mとはどのくらい?住宅が倒壊する破壊力と風害現象! まとめ


この風速の風が吹くという状況自体が既に災害になっているという事だと思います。高速道路は通行止めになり公共の交通機関も運航の見合わせとなっています。このような状況で出かけること自体が命の危険があるという事です。


住居などの建造物にも被害が出る風速です。木造住宅では倒壊の恐れもあり電信柱や樹木も風により倒れる危険性もあります。気象予報などの情報を出来るだけ多くとり、早めに備えに入りましょう。


今回、調べて気が付いたことがありますが、沖縄県は多くの台風の通り道でありながら、住宅被害の報道が殆どありません。令和元年の国土交通省による新規建設報告によると、沖縄県内の鉄筋コンクリート系の建物が全体の85.56%という数字がでていました。


長年台風の通り道として強風にさらされてきた歴史の中で、風速数十メートルに耐えうる建物は鉄筋コンクリート系のものだという一つの答えなのかもしれません。


何はともあれ気象庁が平均風速の最大クラスを新たに「50m以上」という値を新設したということは、このクラスの風が吹くことが増えるということで、このような予報が出た場合は自身の命を守る行動をしましょう。



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