
THE NORTH ISLAND
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風速といえば天気予報でよく耳にする言葉ですが、実際の「風速○m/s」がどんな体感や状況を意味するのか、イメージが湧きづらいこともありますよね。
僕は30年以上、冬山登山やマリンスポーツなど屋外でのスポーツをやってきた中で快適、安全に楽しむ為に天候、特に風速には神経質な位に気配りし体感を想定してきました。
ですが「風速5m/s」では涼しい風を感じるという想像は出来ますが、「風速30m/s」以上となると建物や木々が危険にさらされるレベルということは理解できますがその体感はなかなかイメージできません。
本記事では、風速0m/sから100m/sまでの体感、日常生活や自然環境への影響を分かりやすく解説しています。
これを読めば、風の強さがどのように私たちの生活に関わってくるのか、そして危険な状況を事前に想像し対策を取るための参考になるはずです。
安全に屋外活動をする為や、気象情報や防災意識を高めるために、ぜひ最後まで読み進め参考にしてみてくださいね。
ここではそんな風速0m/s~100m/sの体感や影響を以下の項目で解説しています。
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風速って、数字だけ見ても実際にはどれくらいの強さなのかイメージしづらいもの。
「0m/s」は無風で心地よい静けさを感じる一方で、「10m/s」になると日常生活にも影響を及ぼし始めます。
そして「50m/s」を超えると、自然の猛威を実感するレベルに達します。
この章では、風速0m/sから最大100m/sまでの風の強さがどのように感じられるのかを解説。
常識派のサトシ
普段はなかなか経験しない強風や台風レベルの風速も含めて、あなたが具体的にイメージできるような実例を挙げて説明していきます。
読んでいくうちに「こんな風速になると、こんなことが起きるんだ!」と驚くこと間違いなし。
風速ごとの世界を体感してみましょう!
慎重派のアオイ
という事で気象庁でも採用しているビューフォート風力階級の表をまとめてみました。
これは状況が伝わり易く、ある程度は想像がつくので体感の目安になるかと思います。
引用元 日本気象学会
風速(m/s) 名称/風力階級 陸上の様子 海上の様子 0.3未満 静穏/0 静穏,煙はまっすぐに昇る。 鏡のような海面 0.3以上1.6未満 至軽風/1 風向は煙がなびくのでわかるが風見には感じない。 うろこのようなさざ波が立つ。 1.6以上3.4未満 軽風/2 顔に風を感じる。木の葉が動く。風見も動き出す。 はっきりしたさざ波が立つ。 3.4以上5.5未満 軟風/3 木の葉や細かい小枝絶えず動く。軽い旗が開く。 波頭が砕ける。白波が現れ始める。 5.5以上8.0未満 和風/4 砂ぼこりが立ち,紙片が舞い上がる。小枝が動く。 波の小さいもので、長くなる。白波がかなり多くなる。 8.0以上10.8未満 疾風/5 葉のある潅木が揺れ始める。池や沼の水面に波頭が立つ。 水面に波頭が立つ。 10.8以上13.9未満 雄風/6 大枝が動く。電線が鳴る。傘は差しにくい。 白く泡立った波頭が広がる。 13.9以上17.2未満 強風/7 樹木全体が揺れる。風に向かっては歩きにくい。 波頭が砕けて白い泡が風に吹き流される。 17.2以上20.8未満 疾強風/8 小枝が折れる。風に向かっては歩けない。 大波のやや小さいもの。波頭が砕けて水煙となり、泡は筋を引いて吹き流される。 20.8以上24.5未満 大強風/9 屋根瓦が飛ぶ。人家に被害が出始める。 大波。泡が筋を引く。波頭が崩れて逆巻き始める。 24.5以上28.5未満 暴風/10 陸地の内部では珍しい。樹木が根こそぎになる。人家に大損害が起こる。 のしかかるような大波。白い泡が筋を引いて海面は白く見え、波は激しく崩れて視界が悪くなる。 28.5以上32.7未満 烈風/11 めったに起こらない。広い範囲の破壊を伴う。 山のような大波。海面は白い泡ですっかり覆われる。波頭は風に吹き飛ばされて水煙となり、視界は悪くなる。 32.7以上 颱風/12 被害がさらに甚大になる 大気は泡としぶきに満たされ、海面は完全に白くなる。視界は非常に悪くなる。
更に以下で、各風速 0~100m/sまでを詳しく解説してゆきますね。
風速0~3m/sは「微風」とされ、体感的には非常に穏やかな風を感じる状態です。
具体的には、葉っぱがゆっくりと揺れる程度で、髪がかすかに乱れる程度の風です。
この風速では、肌にほんの少し涼しさを感じることができますが、風による実用的な影響はほとんどありません。
屋外での行動においては、風が弱すぎて暑さを和らげる効果が少ないため、夏場は日差しによる熱をそのまま感じることもあるでしょう。
また、キャンドルの炎や焚火の煙がほとんど影響を受けないため、アウトドアでのリラックスにも最適な風速です。
慎重派のアオイ
風を使うスポーツカイト、ウインドサーフィン、カイトボードにはもう少し風が欲しいと感じるかもしれません。
風速2m/s、3m/sに関しては更に詳しく解説しているページがあります。
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風速4m/s以上~5m/s未満の風は、体感として「ちょっと強めの風」と感じられるレベルです。
この風速では、顔や体に風をはっきりと感じられ、髪が乱れ始めたり、軽い帽子や薄いスカーフなどが吹き飛ばされることもあります。
街中で歩いていると、紙や軽いビニール袋が舞い上がることがあるため、持ち物の扱いに注意が必要です。
また、屋外での作業やイベントでは、物を固定しておかないと倒れたり飛ばされるリスクも増えます。
この程度の風速は自転車で走行している際にも抵抗を感じやすく、少し力が必要になるでしょう。
常識派のサトシ
僕の好きなサーフィンでは海からの風が4m/sを越えたあたりから波の形が悪くなります。
またSUPや手漕ぎのボート、カヤックなども5m/s位から風に流されやすくなるので要注意な風速と言えます。
キャンプではタープやテントの張り綱の点検が必要なのも5m/sほど、バーベキューなどもテーブルの上のものが飛ばされやすい風速でもあります。
登山やランニングなどはまだまだ風が心地よく感じる風速です。
風速4m/s、5m/sに関しては詳しく解説しているページがありますので参考にして見て下さい。
キャンプや釣りですとこの辺の風速が快適に出来るリミットかなと思います。
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風速6m/s以上~7m/s未満の風は、体感的に「かなり強めの風」と感じられるレベルです。
この程度の風では、顔に当たる風が明らかに強く、歩いていると風に押される感覚があるため、注意が必要です。
髪が大きく乱れ、傘をさしている場合は支えるのが少し大変になることも。
軽い衣類やショールは風に煽られやすく、しっかり押さえていないと飛ばされる可能性があります。
屋外での作業では、紙や軽量の物が飛ばされやすく、設置物を固定することが重要です。
また、自転車やバイクでは進行方向に対して強い抵抗を感じ、速度を維持するのが困難に感じられるでしょう。
この風速は、普段の生活でも体力を消耗しやすい風の強さといえます。
慎重派のアオイ
風を使うスポーツカイトやウインドサーフィン、カイトボードなどは、この範囲の風速が快適と言えます。
その他の海上のレジャーは波が高く、風も強く流されやすい状況となり、危険な風速です。
陸上のランニング、自転車なども向かい風の場合は辛くなり、キャンプなどもテントやタープが風に煽られ上手く張れなくなる風速です。
風速6m/s、7m/sに関しては詳しく解説しているページがありあります。
日常使いの自転車も快適なのはこの辺でしょうか。
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風速8m/s以上~9m/s未満の風は、日常生活において「強風」と認識されるレベルです。
この風速では、歩行中に身体が風に押される感覚がさらに強くなり、まっすぐ歩くのが少し大変になることもあります。
髪や衣類が大きく乱れるのはもちろん、軽い帽子や小物が飛ばされやすくなるため、しっかり押さえる必要があります。
また、傘は風に煽られて壊れる可能性があり、雨の日には使用が難しく感じられるでしょう。
屋外での作業では、飛散物への注意が必要で、設置物や軽量の物は風で移動したり倒れたりしやすいです。
この風速では、木の枝や葉がざわざわと大きく揺れる様子が見られ、強い風の存在を実感させます。
この風速になると野外で行うレジャーを快適に行うのは事実上難しいと言えます。
僕自身では登山の限界は雨や雪など降るものが無ければ風速10m/sまでとしています。
常識派のサトシ
冒頭でも書きましたが、風速1m/sで体感温度は1度下がります。気温10度で風速10m/sの風が吹いていれば体感温度は摂氏0度となり、それなりの装備が必要です。
風速9m/sと10m/sについては更に詳しく解説しているページがあります。
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強風時の風の体感を気象庁の「風の強さと吹き方」でまとめてみました。
引用元 気象庁
風速(m/s) 時速 瞬間風速 風による状況 10-15m/s ~50km/h 20m/s 人は風に向かって歩きにくく傘をさすことができない。樹木全体・電線が揺れ始め高速運転中の車が強風に流される。雨樋が揺れ始める。 15-20m/s ~70km/h 20m/s 人は風に向かって歩けなく一部の人は転倒する。電線が音を立て始め看板やトタン板が外れ始める。車が強風に流される感覚が大きくなる。屋根瓦・屋根葺材が剥がれ始めシャッターが揺れる。 20-25m/s ~90km/h 30m/s~40m/s 人は何かにつかまらないと立てない。車を通常の速度で運転することが困難になる。屋根瓦・屋根葺材が剥がれ始める。 シャッターが揺れる。 25-30m/s ~110km/h 40m/s 上記の現象に加え細い木の幹が折れ、倒れ始める。 看板が落下・飛散する。 30-35m/s ~125km/h 40m/s~50m/s 上記の現象に加え固定の不十分な金属屋根の葺材がめくれる。 35-40m/s ~140km/h 50m/s~60m/s 屋外での行動は極めて危険。走行中のトラックが横転する。金属屋根の葺材が広い範囲で剥がれる。 >40m/s >140km/h 60m/s以上 樹木・電柱・街灯が倒れる。ブロック壁が倒壊する。木造住宅が倒壊し始める。鉄骨構造物が変形する。
以下で風速 10m/s~100m/s まで各風速について詳しく解説してゆきますね。
風速10m/s~20m/sでは、風の力が一段と強くなり、体感は非常に激しくなります。
この範囲では「非常に強い風」とされ、歩行者は風に煽られて歩きにくくなり、注意しないとバランスを崩すことがあります。
特に10m/s以上では傘がほぼ使えず、飛ばされたり壊れたりする可能性が高いです。
木々の大きな枝が揺れ始め、電線や旗が激しく振動する様子が目立ちます。
風速15m/sを超えると、さらに強烈な力を感じ、物が飛ばされやすくなるため、屋外では危険が伴います。
この風速では、自転車やバイクでの移動は非常に困難になり、建物の周りでも注意が必要です。
20m/sに近づくと、特に軽い構造物や小型の看板が倒れる、飛散するリスクが増大し、嵐のような体感となります。
慎重派のアオイ
この風速での野外アクティビティー、レジャーは現実的ではありません。
風速10m/s、15m/s、20m/sについては更に詳しく解説しているページがあります。
まともに立っていられる限界の風速、、富士山山頂での風速20m/sの動画です。
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風速30m/s~50m/sでの体感は「猛烈な風」となり、非常に危険な状況になります。
この風速では、屋外にいることが極めて困難で、立つことすら難しく身の危険すら感じるでしょう。
飛ばされた瓦や枝、看板などが猛スピードで飛び交うため、非常に危険です。
特に40m/sを超えると、電柱が倒れる、建物の一部が損壊するなど、災害レベルの被害が発生していると思って間違いありません。
常識派のサトシ
また、海上では波が巨大化し、視界がほぼ遮られるほどの飛沫が舞い上がるため、船舶の航行も不可能になります。
この風速域では、屋外での行動は命に関わる危険があり、確実な避難が必要な状況です。
風速30m/s、40m/s、50m/sについては更に詳しく解説しているページがあります。
この風速になるとトラックが横転するなど災害レベルの風となります。
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風速60m/s~70m/sの状況は、まさに「未曾有の暴風」と表現するのが適切です。
このレベルでは、人が立っていることはほぼ不可能であり、身体は強風に押されて地面を転がされる危険性があります。
木々は幹ごと折れるか、根こそぎ倒れる可能性が高く、建物の屋根や外壁の大部分が吹き飛ばされることも考えられます。
また、地上に置かれた軽量の車両や物体は簡単に風で転倒または飛ばされ、危険な飛散物として周囲に深刻な被害を及ぼします。
この風速域では、災害が局地的なものを超え、地域全体で甚大な被害が発生する可能性が極めて高いです。
さらに、屋外では目を開けるのが困難なほどの砂塵や破片が舞い、視界が遮られ、物理的にも心理的にも恐怖を感じる状況となります。
慎重派のアオイ
この風速は台風や竜巻の最も激しい部分で観測されるものであり、建築物やインフラの耐久性を完全に試される極限状態です。
風速60m/sと70m/sについては更に詳しく開設しているページがあります。
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風速100m/sという風速は、人類が日常で経験することのない究極の暴風です。
このレベルは、科学的なシミュレーションや竜巻の中でも特に激しい「EF5」クラスで想定される最大風速に近いものであり、現実世界で観測された記録は極めて稀です。
過去の例として、1999年に米国オクラホマ州を襲った「オクラホマ・トルネード」では、風速90m/s以上が記録されています。
この竜巻は、車が空中を飛び、家々が基礎ごと吹き飛ぶといった壊滅的な被害をもたらしました。
風速100m/sでは、人間は完全に吹き飛ばされ、樹木や建物などの構造物もほぼ全壊します。金属製の構造物ですら変形し、車両や重機も制御不能になります。
空気中には飛散物が無数に舞い、破片が凶器と化して周囲に甚大な被害を与えます。
事実上、この風速では、耐風設計が施されていない限り、建造物が存続するのは困難です。
常識派のサトシ
この風速域は自然現象だけでなく、航空機エンジンや研究施設での風洞実験の中で再現されるものでもあります。
その威力は、私たちが地球上で通常経験する風の域をはるかに超え、生命と物の安全が完全に脅かされるレベルといえます。
風速100m/sについては詳しく解説しているページがあります。
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風速が与える一般的な公共交通機関への影響をまとめてみました。
「これぐらいの風が吹くと、こんな交通機関が止まります。」みたいな目安になります。
スキー場のリフトやゴンドラを公共の交通機関と言えるのかどうかは微妙なところですが、かなりの風速まで運行していますね。
ということは、一番風に強い屋外レジャーはスキーやスノーボードかもしれません。
交通機関は各社、若干規定が違いますが、これもある意味ひとつの目安となると思います。
交通機関 | 運休となる風速 |
---|---|
JR | 20m/s~25m/sで速度規制。25m/s以上で運休。 |
旅客機 | 横風は13m/sで向かい風は25m/sまで大丈夫と言われている。 |
フェリー | 波高も影響し各社の規定による。(例)東京湾フェリー 金谷、久里浜両港が風速18m/s、波高1.2m、視程500m以下となった場合は運休。 |
路線バス | 風速20m/sでおおむね運休。 |
高速バス | 高速道路が通行止めとなる風速20m/sで運休。 |
モノレール | 各社規定によるが、おおむね風速20m/sを越えると運休となる。 |
ロープウエイ | 各社規定によるが、おおむね風速15m/sで運休となる場合が多い。 |
スキー場のリフト | 各社規定によるが、ペアリフトは18m/s、ゴンドラは15m/sで運休となる。 |
高速道路 | 風速10mから15mで速度規制が入り、(法定速度100km/hのところなら50から80km/hに)、20m/s~25m/s以上で通行止めになる。 |
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ここまで風速の目安について説明してきましたが、都市部の天気予報の風を山岳部や海上にそのまま当てはめてはいけません。
山岳部では地形にもよりますが平地の3倍~6倍の風が吹くと言われています。
平地の予報で風速3mの場合は山岳部では9m~18mの風が吹く場合があるということです。
海の場合も遮るものが無いため平地の予報よりも風が強くなる傾向にあります。
この辺も体感として自分の中でイメージが出来れば、屋外のレジャーを行うにあたり正確な目安を立てれるかと思います。
風速の目安って中々細かくは分かり辛いですが、この記事が何かしらのお役に立てれば嬉しいと思います。
文中でリンクしたページ以外に当サイトの風速関連の記事をリンクしておきました。
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