
THE NORTH ISLAND
welcom to nature of hokkaidou
部屋で過ごしていると室温は快適なはずなのに、何となく不快感を感じることがありませんか?
例えば夏、さほど暑くはないのにジトっとした感覚、冬なら肌の乾燥や喉がイガイガしたり、眼が乾いて辛くなる。なんてこともあります。
これは、湿度が関係しているんですね。湿度とは簡単に言って、その場の空気に含まれている水分のことです。
多ければカビが生える心配もあり、カビを餌としているダニなどが異常発生することもあるので健康上良くないと言うか、根本的に住みたくない部屋になります。
また逆に少ないと乾燥した空気の中に居ることになるので、さっきも書きましたが肌の乾燥が気になったりします。
乾燥した空気は喉にも良くないんですね。インフルエンザなどのウイルスが活発にもなるので、これも健康上よろしくありません。
ということで、自分の部屋は健康的で快適に過ごしたいと思いますよね。
その為には快適に過ごせる湿度というものがあり、今回はそんな部屋の快適湿度について以下の項目で解説してゆきます。
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このお話しに入る前に、湿度○○パーセントという事が何なのかを正しく分かっていることが大前提になります。
まず抑えておきたいことで空気中に含まれる水分には上限があります。
これは専門用語で「飽和水蒸気」と言って、これ以上水蒸気を含むことが出来ませんムリ!という限界値です。
この限界値はヤヤコシイことに温度によっても変わってきます。高い温度の場合は多く含むことが出来て、温度が低くなると少なくなるという性質があります。
下が飽和水蒸気量を示すグラフになります。
この飽和水蒸気量に100パーセント達した状態を、湿度100パーセントと言います。
その100パーセントの飽和水蒸気量に対して今現在何パーセントの水蒸気を含んでいるかで、その場の湿度は○○パーセントですよ。というぐあいになります。
例えば気温30度の空気の場合1m3に含まれる水蒸気量の限界は30.0g/m3です。かなり蒸し暑いというかスチームサウナの中という感じですね。
では今いる場所、例えば脱衣所なんかの空気に含まれる水蒸気量が21.0g/m3だとした場合は、飽和水蒸気量(30.0g/m3)の約70パーセントなので脱衣所の湿度は70パーセントという事になります。
大丈夫ですか付いてこれていますか?もう少しですので頑張って下さいね。
次に例を挙げると脱衣所の外、ロビーの空気に含まれる水蒸気量が15.0g/m3の場合の湿度は飽和水蒸気量の50%ですので湿度も50パーセントとなります。
何となくイメージが固まりましたね。
しかし、厄介なことに、この例は気温が30度の場合であって、気温が10度になると飽和水蒸気量は10.0g/m3と1/3まで下がってしまいます。
つまり快適な湿度は○○パーセントですよ。と言っても気温の違う夏と冬では含まれる水蒸気量が違うので、ただ単に同じ○○パーセントでは言い切れないということなんです。
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以下、そのビミョウな違いを解説してみました。
夏の室温が28度~30度とした場合の快適湿度は50パーセント~60パーセントと言われています。
湿度が50パーセントを切ると乾燥しやすくなり、60パーセントを超えるとカビが発生しやすくなるので、これ以下に抑える必要があります。
梅雨の季節は特に気を付けたいところですね。
また湿度により体感温度も変わってきます。これをミスナール体感温度といい、湿度が高いと体感温度も高くなり、湿度を抑えると実際の温度よりも涼しく感じます。
これは除湿器を使うだけで、何となく涼しくなった。なんて経験をした方も少なくないのでしょうか。
極端な例になりますが、気温25度湿度90パーセントでの体感温度は25.7度となり、同じ気温で湿度が20パーセントまで下がると体感温度は20.1度まで下がります。
同じ温度でも湿度が違えば体感温度も変わるということですね。
空気の乾燥している北海道の30度と湿度が高い大阪あたりの30度では感じ方がまるで違います。
冬の場合は室温が18度~20度とした場合の快適湿度は45パーセント~60パーセントと言われています。
えっ!乾燥しがちな冬の方が快適パーセントの下限がビミョウに低いのはなぜ?と思った方は良い所に気が付きました。
確かに、乾燥しがちな冬は湿度を上げたいのですが、先ほども書いたとうりに温度が下がると飽和水蒸気量も下がってしまうので、含められる水分が夏に比べ少ないのが原因です。
ただ、暖房器具によっては部屋の空気を極端に乾燥させてしまうのもあるので、そのような場合の上限は夏と同じ60パーセントとなっています
「労働安全衛生法」に定められている「労務基準衛生規則」では空調を設けている会社では湿度40パーセント以上~70パーセント以下に努力するように。
ということが法律で決められています。
健康的に仕事をするには湿度管理は思った以上に大切だということですね。
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快適湿度が分かりましたので自身の部屋の湿度を調整してみましょう。
ここでは湿度を下げる方法、または上げる簡単な方法を説明してゆきます。
部屋の湿度が高過ぎるとカビが生えやすくなり、それを餌とするダニ、ダニを餌とするチャタテムシや見た目がかなり不気味な紙魚などが発生しやすくなります。
というか健康的にもジメジメして良くないので部屋の湿度を下げましょう。複数の方法を併用するのがコツです。
・換気をする。
外気の湿度が高い梅雨時期などを除いてですが、通常外よりも屋内の方が湿度がこもり高い状態にあります。
窓を開ける、換気扇を回すなどして湿度の低い外気を取り入れましょう。
・除湿器を使う。
浴室の脱衣所や湿度の溜まり易い所には移動が簡単な除湿器を使うのがお勧めです。
洗濯物の部屋干しを考えるなら適用床面積より大きなものを選ぶとよく乾くし部屋も湿りません。
エアコンの除湿機能も強力で気温の高い梅雨の季節には積極的に使いましょう。
・洗濯物は部屋干しをしない。
湿度の高い状態で部屋乾しをすると部屋の空気は更に湿ってしまいますし洗濯物も生乾きです。
こういう日はコインランドリーを利用して乾燥機もかけてしまうのがお勧めです。
部屋干しで生乾きの洗濯物に嫌な臭いが付いてしまうのも嫌なので、積極的に利用しましょう。
・除湿剤を使う。
小さいので部屋全体の湿度を下げるのには向きませんが、押し入れやクローゼット、靴箱などの収納場所に湿気がこもり易く換気も難しい場所の除湿をするなら除湿剤がお勧めです。
見た目はイマイチですが新聞紙を敷き詰めて湿気を吸わせるのもけっこう効果があり使えます。
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皆さんが知ってることですが、冬は乾燥に注意が必要です。。
何もしないと部屋の湿度は砂漠並みの20パーセント位まで下がってしまいます。
湿度が下がると、のどや肌が乾燥するだけでなく、ウイルスの動きが活発になり、風邪やインフルエンザなどにかかりやすくなります。
・加湿器を使う。
部屋の湿度を手っ取り早く上げるなら、これが一番効果があります。加湿器があれば、丁度良い湿度を自動的に保ってくれます。
超音波で細かな霧を発生させたり、加熱で水蒸気を発生させたり、これらを合わせたハイブリッドタイプなどがありますが、小さなお子さんのいる家庭では高温の蒸気が出るタイプは注意が必要です。
・洗濯物は部屋干しをする。
先ほどの部屋の湿度を下げる場合と逆の方法です。
洗濯物を部屋干しすると、洗濯物が含んでいた水分がそのまま部屋の空気中に発散され湿度が上がります。
部屋の空気が乾燥している場合はあっという間に乾いてしまいます。洗濯物が無い日はバスタオルを濡らして部屋に干すというのも効果があります。
・鍋にお湯を沸かす。
これはヤカンでもいいのですが、お湯を沸かして水蒸気を発生させ部屋の湿度を上げるという作戦です。
出来るだけ間口の大きい容器の方が効率よく水蒸気を発生させやすいので、鍋がお勧めです。
お湯が冷めてしまっても、水は蒸発し続けいますので部屋の湿度を上げるのに効果があります。
・観葉植物を置く。
即効性はありませんが、常に部屋を良い環境にしておくという観点からも、この方法はお勧めです。
観葉植物はその葉から常に水分が蒸発し続けていますし、水をやった鉢の土からも水分は蒸発しています。
植物の緑は癒し効果があり部屋の空気もクリーンに保てますのでおすすめです。
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ここまで部屋の快適湿度について説明してきましたが、ではそれとは逆の最悪状態、湿度100パーセントや0パーセントになったら、それはどんな状態なのでしょう?
ちなみに湿度が100パーセントでも溺れることはありません。
まず湿度100パーセントの環境はどんな状態かというと、霧の中がそれに近いと言えます。
湿度が高くその時の飽和水蒸気量を超え細かな水滴が空中に浮かんでいる状態ですので湿度は100パーセントに近くなります。
また雲の中も同じような環境です。
これを部屋の中に置き換えると、窓は結露してフトンは湿り、壁、食器、テレビ、あらゆるものに水滴が付いて部屋中ジメジメした状態です。
ミストサウナの中に部屋があると想像すると分かり易いと思います。これにダニなんかわいてきたら最悪です。
実は東京でも湿度100パーセントになったことが何度かありました。この日は雨ではなく霧、風も殆どなく湿った空気が動かず湿度が上がり続けた結果のようです。
では、部屋の湿度が0パーセントになったらそれはどんな状態なのでしょう?。
実は大気のある場所では湿度が0パーセントになることはなく砂漠ですら湿度は20パーセントほどあります。
一番近い環境は真空の宇宙空間かもしれません。
なので、部屋の湿度が0パーセントになることはありませんが、仮に湿度0パーセントの状態を作ることが出来たら...
最近では宇宙空間でも生きていける昆虫が発見されてもいますが、それは別として生命が生きていくには非常に厳しい環境になると思います。
湿度100パーセントの環境については詳しく説明しているページがありますのでこちらをご覧ください。
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理想的な部屋の湿度は40パーセント~60パーセントと言われていますが、実は温度により空気に含まれる水蒸気量の限界に違いがあるため、夏と冬では少しだけ違いがあります。
夏は湿度50パーセント~60パーセント、冬は湿度40パーセント~50パーセントが理想的な湿度となります。
40パーセント以下になると乾燥が気になり、60パーセント以上となるとカビなんかの心配があります。
この範囲内になるよう加湿器や除湿器、その他の方法で調整してみましょう。
湿度の調整には1つの方法ではなく複数の方法。
部屋干しと観葉植物により加湿する、換気とエアコンにより除湿するなどの2つ以上の方法を使うのが効果がありお勧めです。
また、肌に良い湿度は60パーセント~65パーセントと言われていますが60パーセントを超えると、先ほども書きましたがカビの心配もありますので55パーセントが理想的ということです。
部屋の湿度を理想的な状態に保てたら寝具にも気を配りましょう。
湿度管理が出来たら、一度ふとんの中綿の「ダニ・ダニの死骸・ダニのふん」などしっかりクリーニングして清潔な状態で休みたいですね。
清潔に保たれた寝具は気持ちがいいものです。
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