
THE NORTH ISLAND
welcom to nature of hokkaidou
「1000デシベルって、どれくらいの音なの?」そんな疑問を抱いた方もいるかもしれません。
日常生活で聞く音はせいぜい100デシベル前後。
それを大きく超える「1000」という桁違いの数字に、思わず想像が追いつかなくなってしまうのも無理はありません。
実際、ネットやSNSでは「1000デシベルのアラーム」や「1000デシベルのボタン」など、極端な音量表現がネタとして使われることもありますが、現実世界ではそんな音が存在するのでしょうか?
この記事では、デシベルの意味や音の物理的な限界をふまえながら、「1000デシベルとは何なのか?」を科学的かつわかりやすく紐解いていきます。
見慣れたようで意外と知らない「音の単位」の世界へ、ちょっと足を踏み入れてみませんか?
目次
スポンサーリンク
結論から言うと、1000デシベルという音は現実世界には存在しません。
その理由は、物理的に音として伝わる限界が「約194デシベル」に定められているためです。
これ以上の音は「音波」ではなく、「衝撃波」や「破壊的エネルギー」として現れることになるからなんですね。
音の大きさを示す「デシベル」は、数値が大きくなればなるほどエネルギー量も急激に増していきます。
これは10デシベル上がるごとに、音のエネルギーが約10倍になるという対数スケールで表されているためです。
たとえば、60デシベル(普通の会話)と120デシベル(飛行機のエンジン近く)では、60デシベルの差ですが、エネルギーはなんと100万倍。
慎重派のアオイ
1000デシベルともなれば、現実の音を遥かに超えた宇宙的なスケールの力となってしまいます。
しかも音は「空気の振動」によって伝わる現象です。
音波として伝えられるには、空気の密度や分子の振動範囲に限界があり、それが現実的な「上限」を決めています
その上限が約194デシベル。これを超えると、空気は「音」として振動を伝えることができなくなり、衝撃波として爆発的に拡散します。
つまり、1000デシベルという音は物理的に存在できないのです。
音とは、空気の圧縮と膨張の波(=音波)によって伝わるものです。
この波があまりにも強すぎると、空気は圧縮しきれず、波の形を保てなくなってしまいます。
この限界値が、空気中では約194デシベルとされています。
これ以上のエネルギーは、空気中で「音波」ではなく「衝撃波」として発生します。
常識派のサトシ
これは大きな爆発やロケットの打ち上げ時などに発生する強烈な圧力波と同じ性質を持ちます。
なお、水中など他の媒質では音の伝達特性が異なるため上限は変わりますが、「空気中での1000dB」は完全に不可能な数値です。
完全に仮定の話ですが、もし1000デシベルの音が地球上で発生したとしたら、どのような事態になるでしょうか。
あくまでも仮定の世界ですがまとめてみました。
さらに、どういうことなのか詳しく解説してゆきますね。
1. 発生源周囲の空気が瞬時に消失する
1000デシベルという音が仮に発生した場合、そのエネルギーはあまりにも大きく、空気中の分子は音圧によって強制的に押しのけられます。
結果として、発生源周辺では空気が真空に近い状態になり、音を伝える媒質そのものが消失してしまうと考えられます。
慎重派のアオイ
これは通常の爆発よりも遥かに高エネルギーな現象であり、空気の存在を前提とするあらゆる生命活動や燃焼現象が不可能になります。
2. 建造物だけでなく地殻にも壊滅的な被害が出る
音波がこのレベルまで達すると、単なる騒音や振動では済まず、地面にまで衝撃が及びます。
1000デシベル相当のエネルギーは、地表の構造物を瞬時に破壊するだけでなく、地殻を構成する岩盤層にも深刻なダメージを与える可能性があります。
地震に近いエネルギー波が人工的に発生するようなもので、都市レベルではなく大陸レベルの破壊が想定されます。
常識派のサトシ
人間の文明が築いてきたインフラはもちろん、自然地形すら変形する恐れがあるほどです。
3. 人類や生物はその衝撃に耐えられず即死を免れない
人間の耳は120〜130デシベル付近で痛みを感じ、150デシベルを超えると鼓膜が破裂する恐れがあります。
1000デシベルという数値はもはや音波としての認識を超えた物理攻撃に近く、体の内部組織や神経系、臓器を音圧だけで破壊します。
また、爆風のような空気の移動によって即座に吹き飛ばされる可能性も高く、人間だけでなく動物や昆虫を含めたあらゆる生命がその場で絶命することは避けられません。
生存の余地は一切ない環境です。
4. 音波が衝撃波を超えて、地球規模で伝播する
通常、音波は空気や物質を媒介にして伝わりますが、1000デシベルに相当するエネルギーは音の域を超えています。
それは、強力な衝撃波として地球全体に広がると考えられます。
地震波のように地中を伝わる可能性もあり、その影響は一部地域にとどまらず、地球規模の災害を引き起こします。
大気圏中だけでなく、地殻や海中にもそのエネルギーが影響を与えるため、惑星全体の環境が一変し、気候変動や地形変化すら起こり得る未曾有の大災害となります。
慎重派のアオイ
もはや「うるさい音」ではなく、爆発的なエネルギーの放出そのものです。
科学的に言えば、1000デシベルのエネルギーは音の範疇を超えており、ブラックホールや超新星爆発のような天体現象に匹敵するスケールとされます。
スポンサーリンク
デシベルは対数スケールで表されており、10デシベル上がるごとに音のエネルギーは約10倍になります。
つまり、ほんの数十デシベルの違いでも、エネルギー的には驚くほどの差があるのです。
スペースシャトルの打ち上げ音は、地球で発生しうる最大音量、194デシベルと言われています。
以下は、音の例ごとにその相対的エネルギーを比較した表です(普通の会話の 60dB を基準としています)。
音の例 | 音圧レベル(dB) | エネルギーの大きさ(60dBを1とした相対値) |
---|---|---|
普通の会話 | 60dB | 1倍 |
工事現場(近距離) | 90dB | 約1,000倍 |
飛行機のエンジン(至近距離) | 120dB | 約1,000,000倍 |
ロケット打ち上げ音 | 150dB | 約1,000,000,000倍 |
クラカタウ火山噴火(推定) | 180dB | 約1兆倍(1012) |
空気中での理論限界 | 194dB | 約2.5兆倍(2.5×1012) |
1000dB(仮想の音) | 1000dB | 10の94乗倍(理論上) |
このように、1000デシベルが現実の音と比較してどれほど桁違いかがわかります。
194デシベルですら空気中の理論限界であるため、1000デシベルは「音」というよりも天体現象や宇宙の破壊レベルと考えるべきエネルギー量です。
常識派のサトシ
音の大きさをエネルギーとしてとらえると、デシベルの世界がいかに奥深いかが見えてきますね。
* デシベルの目安 0デシベル~1000デシベルまで、色々な音を例にあげ解説している記事もあります。
宇宙の始まり「ビッグバン」。もしそれを音として表現できたとしたら、一体どれほどの大きさになるのでしょう。
宇宙の爆発ですから、とんでもない衝撃波を伴った音?いや、音以上だったはず。
でも、ビッグバンが起きた約138億年前の宇宙には、まだ空気もなく、音波を伝える媒体が存在していないので音ではなかった?
そのため「音が鳴った」という事実はなく、あくまで衝撃波のはず。
どれも想像の域を出ませんが、実際は、ある意味、想定外の外と言ってもいいほど意外だったようです。
ビッグバンの音をシミュレートした結果が、米国ワシントン大学の物理学者であるクレイマー氏によって発表されています。
宇宙が誕生するほどの大爆発だったので、とてつもなく大きい音がしたのではないかという印象ですが、人間の耳には聞こえないほど、極端に小さい音だったようです。
Yahoo!ニュースに載っていたので紹介しておきますね。
ビッグバンの音とは!?
この宇宙が開始した際の大爆発のことを、ビッグバンと呼んでいます。
宇宙が誕生するほどの大爆発ということは、とてつもなく大きい音がしたのではないかと思うかもしれません。
しかし実際には爆発音ではなく、機械のようなハミング音であり、それどころか人間の耳には聞こえないほど、極端に小さい音だったようです。
ビッグバンの音をシミュレートした結果が、米国ワシントン大学の物理学者であるクレイマー氏によって発表されています。
おそらく多くの人たちの予想に反して、ビッグバンは全く大きな音ではありませんでしたが、その代わりにとても長い音でした。
具体的にビッグバンの音は、数十万年間という、かなり長い間続きました。
宇宙が膨張して冷えていくとともに、音の波長が伸びて、周波数も低くなっていきました。
つまり、ビッグバンによってハミング音が始まり、この低い音が完全に消えるまでに何十万年もかかったのです。
当時の宇宙は、現在の地球上の空気よりも密度が大きかったため、音が伝わります。
引用元 YAHOO JAPAN ニュース
宇宙そのものが共鳴して数十万年間も鳴っていたと考えると、ロマンが広がりますね。
慎重派のアオイ
実際のシュミレーション音は、以下のYouTube解説動画の2分32秒あたりから聞くことができます。
スポンサーリンク
いやー、1000デシベルって数字、改めてとんでもないですね。
書いてるうちに「音って…宇宙破壊兵器?」みたいな気持ちになってきました。
もちろん実際には存在しない音ですが、だからこそ自由に想像できて面白いテーマでもあります。
もし友達との会話で「1000デシベルってどのくらい?」なんて話題が出たら、この記事のことをちょっと思い出してもらえたら嬉しいです。
こういう現実にはないけど気になる数字って意外とあります。
例えば「湿度0パーセント」なんかもそうですね。
空気が存在していれば、必ず水蒸気は含まれるので理論上は、地球の自然環境で「湿度0パーセント」は存在しない。
でもこれが、日本国内で観測されたんです。
* 音(デシベル)に関する他の記事もありますので参考になれば嬉しいです。
🔗 90デシベル~100デシベルってどれくらい?ライブハウスならOKだけど
🔗 70デシベル~80デシベルの音ってどれくらい?ここからが騒音レベルです
🔗 50デシベル~60デシベルの音ってどれくらい?日常の環境とも言えます
🔗 30デシベル~40デシベルってどれくらい?静かと感じる境です
🔗 10デシベル~20デシベルってどれくらい?無音に近い環境です
スポンサーリンク
🔗 TOPに戻る