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ユメカサゴ

ユメカサゴとは?味・特徴・食べ方・旬をわかりやすく解説【完全ガイド】


2025/10/17 公開


ユメカサゴという名前を聞いて「あれ、美味しい魚?」と思った人もいれば、「深海魚なの?」と感じた人もいるかもしれません。


見た目は赤くて丸っこい体に大きな目、いかにも深場にいそうな魚ですが、実は市場や釣り人の間では比較的身近な存在でもあります。


地域によっては「アカボラ」「メンコダイ」「オオメハタ」などと呼ばれることもあり、居酒屋の煮付けや定食屋の焼き魚としてさりげなく登場することもあります。



しかし、名前のわりに意外と正体が知られていない魚でもあり、「アヤメカサゴと同じ魚?」「背びれに毒があるって本当?」「深海魚って食べられるの?」といった疑問を持たれることも多い魚です。



さらに、釣り好きの間ではライトジギングや胴付き仕掛けで狙える人気ターゲットのひとつであり、食べておいしい実力派の白身魚としても高い評価を受けています。


この記事では、ユメカサゴの基本的な特徴から生態、旬や食べ方はもちろん、釣り方や下処理、安全な扱い方まで分かりやすく紹介していきます。


これを読めば、ちょっと不思議な名前を持つこの魚の魅力がきっと分かるはずです。

目次


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ユメカサゴとはどんな魚?基本情報まとめ


ユメカサゴは、水深100〜400メートルほどのやや深い海に生息するカサゴの仲間で、日本各地で比較的よく水揚げされる深場魚のひとつです。


見た目は体全体が赤みを帯びた鮮やかな色合いで、大きな目とやや平たい頭部を持ち、同じカサゴ類の中でも独特の存在感があります。



一般的に深海魚と紹介されることもありますが、いわゆる「超深海魚」というよりは沿岸の深場に多く、底引き網や胴突き仕掛けの釣りでよく漁獲されます。



地域によって「アカボラ」「メンコダイ」「オオメハタ」「アカガシラ」などさまざまな呼び名があり、地方市場では昔から馴染みのある魚です。


深海マニアのサトシ

ユメカサゴは食べる方で大好きなんですが街の市場ではほぼ手に入らないんですよ。

しかしその一方で、「アヤメカサゴと何が違うの?」「ユメカサゴって毒があるの?」など、意外と誤解や知られていない部分も多く、情報があいまいな魚でもあります。


ここではまず、ユメカサゴとはそもそもどんな魚なのか、分類や生息域、体の特徴などの基本情報をわかりやすく整理していきます。



ユメカサゴの見た目・体の特徴


ユメカサゴ


ユメカサゴはカサゴの仲間らしいゴツゴツとした体つきを持ちながらも、全体的にやや丸みを帯びたフォルムをしているのが特徴です。



体色は鮮やかな赤〜橙色をしており、特に背側は濃い赤色、腹側にかけて明るい色にグラデーションしていく個体が多く見られます。


深海初心者のアオイ

赤くて綺麗なお魚ですね...キンキに似てますけど、違うんですか?

最大の特徴はその大きな目で、深場での生活に適応するため眼球が発達しており、暗い海中でも光を感知できるようになっています。



体長は一般的に15〜25cm前後が多く、大型の個体でも30cm程度ですが、釣りでは20cm前後の良型がよく上がります。


口は大きく上あごが発達し、底生の甲殻類や小魚を捕らえるのに適した形状をしています。



また、カサゴ類の特徴として背びれに鋭い棘があり、ユメカサゴの場合も第一背びれには硬くて鋭い毒棘があります。



この毒は致命的ではありませんが刺されると強い痛みが走るため、釣り上げた際や調理時の取り扱いには細心の注意が必要です。


胸びれは大きく扇のように広がり、海底で姿勢を安定させるのに役立っています。



体表には細かな斑点や模様が入ることがあり、これは個体差が強く、地域によって体色や模様が微妙に異なることもあります。



体表のヌメリは比較的少なく、ウロコはしっかりしているため、調理時にはウロコをこそげ取る必要があります。


鰓ぶたの部分には鋭いトゲがあり、不用意に触るとケガをしやすい点も押さえておきたい特徴です。



見た目だけを見て「深海魚っぽい」と感じる人もいますが、全体としては深場に適応した丈夫なカサゴ、といった姿をしています。


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生息域と分布|どこで獲れる魚?


ユメカサゴは日本近海で非常に広く分布している魚で、主に本州中部以南の太平洋側や日本海側の大陸棚斜面で多く見られます。


ユメカサゴ

具体的には、房総半島沖、駿河湾、三重県沖、和歌山県沖、四国周辺、九州西方、さらには東シナ海や沖縄近海でも漁獲されることがあります。


海外では台湾や中国沿岸、フィリピン近海など、比較的温暖な海域にも広く分布しており、日本だけに限らずアジア圏でよく確認される魚です。


生息水深はおおむね100〜400メートル前後の中深層で、砂泥底の海底に生息しています。


深海マニアのサトシ

深海魚としてはそう深くないところにいるので釣りのターゲットにもなります。

完全な深海魚というほどの水深ではありませんが、一般的な沿岸のカサゴ類よりは水深が深く、本格的な深場釣りのターゲットとしても知られています。


底近くで生活する「底生魚」に分類され、岩礁帯よりも泥や砂が混じった海底を好む傾向があります。



漁獲方法としては底引き網(トロール)や、胴突き仕掛けや天びん仕掛けを使った深場釣りで釣り上げられるケースも多く、特に静岡県の駿河湾、和歌山沖、三重県沖などでは釣り人にとっても身近な存在になっています。



水深や分布が似ていることからアヤメカサゴと混同されることが多く、両者は同じ釣り場で釣れることも珍しくありません。


ただし、ユメカサゴはやや沖寄りで深い場所に多い傾向があり、比較的浅い場所に多いアヤメカサゴとは微妙に棲み分けられています。


また、ユメカサゴは群れを形成することもあり、釣りでは一か所で連続ヒットすることもよくあります。



市場流通もありますが、産地周辺で消費されることが多く、大都市圏のスーパーにはあまり並びません。



その一方で、地元漁港周辺では非常にポピュラーな魚であり、「安くて旨い深場魚」として古くから親しまれている地域もあります。


* ユメカサゴを含めた深海魚については、旨い魚も少なくなく、詳しく解説しているページもあります。




名前の由来・分類・別名(アヤメカサゴとの違い)


ユメカサゴという名前は少し不思議で、「夢笠子」や「夢鹿子魚」と表記されることもあります。



由来には諸説あり、はっきりした語源は分かっていませんが、見た目が美しく「夢のようにきれいなカサゴ」という意味から来ているという説がよく知られています。



また、漁師の間で「夢に出てくるほど旨い魚」という意味で呼ばれたという説もあり、どちらにせよ昔から食用魚として親しまれていたことが伝わってきます。



分類としてはスズキ目フサカサゴ科に属し、カサゴやウッカリカサゴ、アヤメカサゴなどと同じ仲間です。



学名は Helicolenus hilgendorfii で、英語では「Hilgendorf’s rockfish」などと呼ばれています。


日本各地でさまざまな地方名があり、代表的なものとして「アカボラ」「メンコダイ」「オオメハタ」「アカカサゴ」「メバルダイ」などがあります。


深海初心者のアオイ

釣り好きの父から「メバルダイ」という名前は聞いたことがあります。私、食べたことあるかも!

特に「アカボラ」という名称は東北地方から関東にかけて広く使われています。


ユメカサゴに関してよくある疑問が「あれ?アヤメカサゴと同じ魚じゃないの?」というものです。


両者は非常によく似ており、釣り人や市場でも混同されることが多いのですが、実際には別の種類です。


アヤメカサゴ(学名:Helicolenus fuscus)はユメカサゴに比べて体にくっきりとした斑点模様があり、体色もやや暗く、背びれや体側の模様がはっきりしています。


アヤメカサゴ

釣り上げられたアヤメカサゴ


一方、ユメカサゴは斑点が薄く、全体的に赤みが強い個体が多いです。


また、生息水深にも違いがあり、ユメカサゴが水深100〜400メートルを中心に棲むのに対し、アヤメカサゴは80〜200メートルの比較的浅場で見られることが多い傾向があります。


両者とも背びれに毒棘がある点は共通しているため扱いには注意が必要ですが、外見・分布・味わいを含めて明確に区別できる別種のカサゴです。


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ユメカサゴは美味しい?食べ方と食文化


ユメカサゴは見た目の派手さや知名度こそ高くありませんが、実は非常に評価の高い食用魚のひとつです。


白身魚のわりに適度な脂と旨みを持ち、身はしっとりとして柔らかく、加熱しても硬くなりにくいのが特徴です。



市場では高級魚というほどではないものの、料理人の間では扱いやすく「煮付けにすると抜群に旨い魚」として知られています。



近年は深海魚ブームや地方の食文化の再発見もあり、ユメカサゴは静岡・和歌山・三重などの漁港周辺を中心に需要が高まりつつあります。


一方で、知名度がそれほど高くないことから一般家庭ではまだ広く浸透しておらず、スーパーなどでも見かける機会は限られています。


ですが、料理の幅は広く、煮付けや塩焼きはもちろん、刺身や唐揚げ、椀ものからアクアパッツァまで、実は万能型の白身魚です。


ここでは、ユメカサゴの味の特徴や旬、そしておすすめの食べ方を詳しく解説していきます。



味の特徴と旬|いつ食べるのが一番うまい?



ユメカサゴは見た目の印象以上に食味の評価が高い魚で、料理人や釣り人の間では「外れのない白身魚」として知られています。



身はやや水分を含んだしっとり系の白身で、繊維質が細かく非常にやわらかい食感を持っています。


クセや臭みがほとんどなく、透明感のある淡泊な味わいの中にしっかりとした旨みがあり、良質な出汁が出るのも特徴です。


脂の量はほどよく、同じカサゴ系の魚と比べても上品な旨みが強く、煮付けや汁物にすると味が引き立ちます。


特にアラからは良い出汁が出るため、潮汁や鍋料理との相性も抜群。


刺身で食べる場合は釣りたての新鮮な個体に限られますが、身質が柔らかいことから一晩寝かせることで旨みが増し、ねっとりとした食感に変化します。


深海マニアのサトシ

そうなんです。ユメカサゴの汁物は外せないと思います。

皮はやや厚みがありますが、湯引きや炙りにすると香りと旨みが際立ち、特に皮付きの刺身は玄人好みの一品として知られています。



旬は地域によって若干異なりますが、一般的には冬から春にかけてが最も美味しい時期とされています。



産卵期は初夏〜夏前といわれており、その直前の寒い時期は身にほどよく脂が乗り、煮付けや焼き魚にしても身がふっくらと仕上がります。


一方、夏場でも味が落ちる魚ではなく、一年を通して比較的安定した味わいが楽しめるのもユメカサゴの魅力です。


サイズによる味の違いもあり、小型〜中型(15〜20cm)は刺身や唐揚げ向き、大型(25cm以上)は煮付けや塩焼きに適しています。


いわゆる「高級魚」ではありませんが、料亭の出汁料理や旅館の煮魚定食などで使われていることもあり、「実はプロの世界で評価されている実力派」といっても過言ではありません。


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おすすめの食べ方|煮つけ・ムニエル・アラ汁・天ぷら


ユメカサゴはクセのない上品な白身で、さまざまな調理法に対応できる万能魚です。


幾つかのお勧め料理を紹介しますが、和食に限らず洋食にも使えるのがこの魚の素晴らしい所なんです。



・ 煮つけ|深海魚の旨味を生かす定番料理


ユメカサゴの柔らかく脂の乗った身は、煮つけに最適です。


深海初心者のアオイ

父が釣ってきて母が作ってくれたような...私これ食べたことがあります。スッゴク美味しかったですよ!

醤油・みりん・酒・砂糖を合わせた煮汁で軽く煮込むと、白身に甘辛い味がじんわりと染み込みます。



特に頭やカマの周りはゼラチン質が豊富で、口に含むとほどけるような食感が楽しめます。



煮すぎないのがコツで、最後に煮汁をかけて照りを出せば完成。ご飯のおかずにも日本酒の肴にもぴったりの一皿です。



ムニエル|洋風で楽しむ香ばしさ


小麦粉を薄くまぶしてバターで焼くムニエルは、ユメカサゴの新しい魅力を引き出す一品です。



外は香ばしく、中はふっくら。レモン汁をかければ爽やかに、バターソースを添えればコク深く仕上がります。



白身魚特有の上品な甘みが際立ち、洋風メイン料理としても十分な存在感。


ワインやパンにも合うので、家庭でも手軽にできるおしゃれなレシピです。


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・アラ汁|出汁の旨味が際立つ


ユメカサゴのアラや頭からは非常に良い出汁が出ます。


熱湯で霜降りしてから弱火で丁寧に煮出すと、澄んだスープに深い旨味が広がります。



味噌を加えれば味噌汁風に、塩だけなら潮汁として楽しめます。寒い季節には体を温めてくれる優しい味わい。



野菜を加えれば栄養も豊富で、鍋の締めや朝食にも最適です。


魚の生命力をそのまま味わえるような滋味深い料理です。



・天ぷら|軽やかな衣でふわふわ食感


ユメカサゴの天ぷらは、白身の柔らかさと衣のサクッとした食感の対比が魅力です


三枚おろしにしてひと口大に切り、衣を薄くつけて170℃程度の油でカラッと揚げます。


深海マニアのサトシ

天ぷら美味しいんですよね~意外と上品な味わいだし、香りもいいんですよ。

塩でシンプルに、または天つゆで上品に味わうのがおすすめ。



揚げることで香りが立ち、旨味も凝縮。冷めても美味しく、お弁当や天丼の具材にもぴったりです。



ユメカサゴは高級魚に負けないポテンシャルを秘めているにも関わらず、まだまだ知名度は控えめ。


料理好きならぜひ一度扱ってみたい、隠れた名魚といえるでしょう。


* ユメカサゴの食べ方についてはさらに詳しく解説している記事があります。



都市部に住んでいてなかなか手に入らないという方にはネットでも買えるので利用するのもアリだと思います。



🔗 夢カサゴ(下処理済・冷凍) 小 250g(2-4尾程度入り)【浜坂産】 (ユメカサゴ・ゆめかさご)



ユメカサゴの釣りと扱い方


ユメカサゴは食味の良さから釣り人にも人気があり、沖釣りや深場釣りのターゲットとしてよく狙われる魚です。



水深100〜400メートルの海底付近に生息するため、釣りでは胴突き仕掛けやライトジギングで狙われ、駿河湾・相模湾・熊野灘・紀伊半島沖などが好ポイントとして知られています。



カサゴ類の中では比較的群れでいることが多く、ポイントを見つければ連続ヒットもある釣りごたえのある魚です。



しかし、扱い方には少し注意が必要です。ユメカサゴは背びれに毒のある棘を持っているため、釣り上げた際に素手で乱暴に触るとケガをする危険があります。



深海初心者のアオイ

毒があるんですか?気を付けなきゃですね。

また、身がやわらかく鮮度が落ちやすいため、釣れた直後の下処理や持ち帰り方も重要になります。


ここでは釣りでの狙い方やおすすめの仕掛けに加え、釣ったあとの注意点や美味しく食べるための保存方法についてもわかりやすく解説していきます。



釣り方と仕掛け|狙えるポイントと水深


ユメカサゴは水深100〜400メートルの中深場に生息しており、沖釣りで狙える代表的なターゲットのひとつです。


ユメカサゴの釣れる水深、ポイント

特に狙いやすいポイントは、かけあがりや海底に変化のある場所、岩礁帯の周辺、砂泥底に点在する起伏のあるエリアです。


回遊性は低く、基本的には海底付近で生活する底生魚のため、釣りでは常に「底の取り直し」が重要になります。



仕掛けは胴突き仕掛けが最も一般的で、ハリ数は2〜3本、オモリは水深や潮流に応じて80号〜150号を使い分けます。


エサはサバの切り身、サンマ、イカタン、ホタルイカなどが効果的で、匂いと動きでアピールするタイプが好まれます。


竿は深場対応の2〜2.4メートル程度の胴調子ロッド、リールはPE2〜3号を300メートル以上巻ける電動リールが推奨です。



ライトジギングで狙う場合は、100〜200gのメタルジグをボトム付近で跳ね上げ小刻みに誘いますが、根掛かりが多いポイントでは注意が必要です。



ユメカサゴは警戒心が強すぎる魚ではなく、エサに対して積極的に反応します。


アタリは「コツコツ」「モゾモゾ」といった控えめな前アタリから続いて本アタリに移行することが多いため、慌てずに食い込ませてから聞き上げるのがコツです。



釣り場として有名なのは、静岡県の駿河湾、三重県熊野灘、和歌山県沖、相模湾のやや深場、九州西方海域などで、いずれも深場釣りの名ポイントとして知られています。



ユメカサゴは単独行動もしますが小規模の群れを作ることもあり、一度釣れ始めると連続ヒットが期待できるのも魅力です。



また、同じポイントではアヤメカサゴやキツネダイ、ホウボウ、ムツ類などが混じることもあり、バラエティ豊かな釣果になることもあります。


釣りの難易度は中級レベルですが、道具と水深に対応できれば初心者でも十分楽しめるターゲットといえるでしょう。


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下処理・保存方法・背びれ毒の注意点


ユメカサゴは食味の良い魚ですが、美味しく食べるには釣った直後の扱いと下処理が非常に重要です。



まず注意すべきは背びれとエラぶた付近の棘に毒があるという点です。



毒はフグのような強烈なものではありませんが、刺さると数時間は強い痛みが続くことがあります。


釣れたら素手で掴まず、必ずフィッシュグリップかタオルを使い、背びれやエラぶたに触れないように取り扱いましょう。


* ヤフーニュースでもカサゴの毒については注意をしています。



カサゴ毒針

画像の赤丸の部分を見てみると先端に透明な棘が見えると思いますが、この透明な棘の部分に毒があります。
他にもエラ蓋の部分など、棘のある部分には毒があります。
ただ毒があると言っても、カサゴやメバルの毒は非常に弱く、刺されても手が少し腫れて傷む程度。
筆者も持ち帰ったカサゴの下処理をする時に棘が刺さることがあったのですが「小さい傷口にしてはやけに痛むな」と思っていたので、毒があると知った時には納得しました。
ちなみに毒は弱いものの、刺さるのが怖いという方はキッチンバサミでヒレや棘を予めカットすると安全に調理することができます。

引用元 Yahoo!ニュース

締め方は一般的な白身魚と同じで、血抜きをすることで味が格段に良くなります。


エラを切る、または血管を切って海水につけて血を抜き、その後しっかりと冷やすのが基本です。



船の上での処理は「血抜き+内臓の処理+冷やし込み」が理想ですが、時間がない場合は血抜きと冷却だけでも十分美味しさを保てます。



内臓は傷みやすく雑菌も繁殖しやすいので、可能であれば早めに腹を開いて取り除いておくと安心です。


保存は氷締めが基本ですが、氷水に直接浸けず、ビニール袋に入れてから冷やすと水っぽくならず身が傷みません。


深海マニアのサトシ

「ビニール袋に入れてから冷やす」これ基本で、料理の仕上がりにも大きく影響します。

持ち帰った後はウロコを取り、頭を落として三枚おろしにするか、煮付け用にぶつ切りにするのが一般的です。


保存する場合は、一度キッチンペーパーで水分を拭き取りラップで包み、冷蔵なら1〜2日、冷凍なら2〜3週間程度が目安です。



刺身で食べたい場合は、釣ったその日よりも一晩寝かせた方が旨みが増し、しっとりとした食感になります。



なお、背びれの毒棘は調理前にキッチンバサミで切り落としておくと安全に処理できます。


丁寧に扱えば鮮度を保ちやすい魚なので、釣り人はもちろん、購入した人も下処理をおろそかにせず美味しくいただきましょう。


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ユメカサゴ あとがき


ユメカサゴは派手さこそありませんが、実際に触れてみるとその魅力に気づかされる魚です。


市場で見かけることは多くなくても、漁港周辺では昔から親しまれてきた庶民派の美味しい白身魚。


さらに釣りのターゲットとしても人気があり、狙って釣れて食べても旨い、まさに“実力派の深場魚”といえます。


最近は深海魚や深場釣りが注目されるようになり、この魚の知名度も少しずつ上がってきました。



ただ、まだまだ情報が少なく、アヤメカサゴとの違いがわかりにくかったり、毒棘の扱いを知らなかったりと、誤解されている部分も多い魚でもあります。



しかし、それもまたユメカサゴの面白さの一つです。


一見どこにでもいるような赤いカサゴなのに、丁寧に理解していくと名前の由来から分類、生態、地域文化、釣り、料理まで、いろいろな角度から楽しめる奥深い魚であることが分かります。


僕自身も漁港でユメカサゴを初めて手に入れたとき、その美味しさに驚かされたひとりです。


派手な深海魚やレアな魚ばかりが注目されがちですが、こうした“普通に見えて実はすごい魚”を掘り下げるのも面白いものです。


この記事がきっかけで、釣りでも料理でも、ユメカサゴという魚をもっと身近に感じてもらえたら嬉しいです。



* 今回の記事でリンクしているものも含め当サイトの深海関係の記事をまとめてみました。



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