THE NORTH ISLAND
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2025/11/1 公開
「アブラボウズってどれくらいの値段で売っている魚なの?」──そんな疑問を持って検索した人は多いはずです。
僕の住んでいる北海道では一般的なスーパーや市場ではまったく手に入りません。
アブラボウズは市場で「高級魚」として扱われ、専門店やネット通販でも見かけることがありますが、一般のスーパーでは滅多に並ばない魚です。
その理由は、深海に生息する大型魚で漁獲量が非常に少なく、流通する機会も限られているためです。
また食味の良さから寿司店や割烹料理店にも重宝され、「知る人ぞ知る幻の魚」といわれる存在でもあります。
しかし、いざ購入しようとすると「1kgいくら?」「1匹っていくらするの?」といった基本的な情報すら分かりづらいのがアブラボウズの特徴です。
さらに、過去には「クエの代用魚」として扱われた例や、「食べ過ぎるとお腹をくだす」といった注意点が話題になることもあります。
ちなみに僕は少しくらい多めに食べてもお腹は壊しませんでした。
この記事では、最新の市場相場や通販価格、産地別の目安から、外食店での提供価格、希少性の理由までを分かりやすく解説していきます。
これから購入したい人や、魚の値段を知りたい人に向けて、実際に役立つ「価格の話」を中心にまとめていますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
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アブラボウズの値段はどれくらいなのか知りたいという人は多いと思います。
ネットで検索しても情報がバラバラで「高級魚らしいけど実際いくら?」「1匹って本当に10万円もするの?」「通販と市場では値段が違うの?」と疑問が出てくるはずです。
結論からいうと、アブラボウズは流通量の少ない深海魚であるため、値段は安定しておらず「1kgあたり約4,000〜7,000円」「1匹では10万円前後になることもある」のが現在の相場です。
産地やサイズ、釣りものか底引き漁かといった漁法でも値段は変動し、近年は人気の高まりから値上がり傾向にあります。
深海初心者のアオイ
この章では、まず最初に「結局、今いくらで買えるのか?」という最も重要な質問に答えるため、市場での値段・通販の値段・業務用仕入れの実勢データをもとに最新の価格相場をまとめていきます。
アブラボウズの値段は一般的な魚と比べて情報が少なく、さらに市場ごとの差が大きい魚です。
まず大枠としての相場を整理すると、2025年現在の実勢の値段は以下の通りです。
【アブラボウズ値段の相場(目安)】
・業務用卸価格:1kg あたり 約4,000〜7,000円
・通販価格(一般向け):1kg あたり 約6,000〜10,000円
・丸ごと1匹価格(10〜30kg級):約50,000〜200,000円
・切り身価格:100g あたり 約500〜1,200円
特に価格差が出やすいのは「丸魚(一匹買い)」の場合です。
アブラボウズは大型魚で、10kg以下の小型は少なく、20kg〜30kg級の重量が平均的です。
匹丸ごと購入すると、かなりの重量となり、結果として10万円を超えるケースも珍しくありません。
値段は産地や漁法によっても変動します。
釣り物は脂ノリと鮮度がよく高値になりやすく、底引き網による漁獲のものは比較的安価になる傾向があります。
また、産地では神奈川県小田原や静岡県伊豆、千葉県銚子、三陸沖などが知られており、ブランド化されはじめている地域もあります。
深海マニアのサトシ
通販サイトでも入手可能ですが、こちらは小分けの切り身やセット販売が基本となり、家庭用に購入しやすい形が揃っています。
試しに楽天で調べてみたら500gで¥ 16,000。「鍋 刺身 煮付け」 に使える鮮度。( 2025/10/20調べ )
ただし人気が高まっているため、在庫が不安定だったり、時期によって値上がりしたりすることがあるようです。
全体としては「漁獲量が少なく値段は高め」「サイズが大きいほど単価が安くなることもあるが総額は高くなる」というのがアブラボウズの値段の特徴です。
次の章では、もう一歩踏み込み、「実際の販売ページの値段」「1kg換算」「購入時の注意点」など、さらに現実的な数字を使って深掘りしていきます。
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アブラボウズの値段は販売形態によって大きく異なります。
スーパーではまず見かけない魚なので、実際に購入する場合は通販・鮮魚店・業務用市場での入手が中心になります。
ここではより現実的な「実勢価格」をわかりやすく整理します。
【 形態別 値段の目安(2025年時点)】
・丸ごと1匹(10〜30kg級):50,000円〜200,000円
・半身ブロック(5〜10kg):25,000円〜70,000円
・切り身(1枚 200〜300g):1,200円〜2,500円
・切り身(1kgあたり換算):6,000円〜10,000円
・カマ・アラ(鍋用):1kg 3,000円〜6,000円
アブラボウズは非常に大型に育つ魚で、成魚になると40kgを超えることも珍しくありません。
そのため、「1匹いくら?」という質問に対しては、サイズ次第で金額にかなりの幅が出ます。
特に20kgを超えるものは高級料理店向けの仕入れ対象となり、競りで値が上がる傾向があります。
【 通販価格は小分けが中心 】
家で扱いやすいのは切り身や柵の状態で売られているものです。
通販サイトでは「骨なし切り身」や「鍋用アラ」「西京漬け加工品」「味噌漬けセット」など商品バリエーションも多く、家庭向けに購入できる魚として人気があります。
【 実は「1kgあたり単価」が安くなる買い方がある 】
丸ごと買いなら1kgあたりの単価が安くなることがあります。
例えば20kgの個体を100,000円で購入した場合、1kgあたりの値段は5,000円です。
しかし、同量を切り身小分けで買うと合計120,000円以上になることも多く、コスパだけで考えれば丸ごと仕入れのほうが得と言えます。
深海初心者のアオイ
ただしサイズが大きいぶん、保管スペースや解体技術が必要になる点には注意が必要です。
このように、アブラボウズ実勢の値段は「購入形態」や「用途」によって大きく変わります。
次の項目では、同じアブラボウズでもなぜこれほど価格差が出るのか、その背景を詳しく解説していきます。
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アブラボウズの価格は一定ではなく、同じ魚でも販売店ごとに大きな差が出ることがあります。
その理由は「産地」「漁法」「サイズ」「脂の質」「鮮度」という複数の要素が関係しているためです。
深海マニアのサトシ
ここでは値段が変動する主な要因をわかりやすく整理します。
① 産地の違い
アブラボウズは相模湾・駿河湾・三陸沖・房総沖・銚子沖などで漁獲されます。
このうち特に評価が高いのは「駿河湾(静岡)」「相模湾(神奈川)」の個体です。
これらは脂が濃厚で鮮度もよく、釣りものとして扱われるため市場でも高値になりやすく、ブランド化が進んでいます。
一方、海外産(アラスカやロシア沖)の冷凍輸入品は比較的安価です。
② 漁法の違い
アブラボウズの漁法は主に「延縄漁(はえなわ)」と「底引き網漁」です。
延縄漁のものは傷が少なく鮮度が良いため高値で取引されます。
逆に底引き網は身にキズがつくリスクが高く、価格は安くなる傾向があります。
通販で「釣りもの」「船上活〆」「神経締め」などと書かれているものは高級ランクと考えていいでしょう。
③ サイズと脂の質
アブラボウズは10kg〜40kgほどに成長する大型魚で、サイズが大きいほど高価に思えますが、必ずしもそうとは限りません。
実は評価されるのは「脂の質」です。
大型すぎる個体は脂が重くなりすぎることがあり、プロの料理人の間では15〜25kg前後の個体が最も良いとされています。
④ 漁獲量と時期
アブラボウズはもともと流通量が少ない魚で、入荷状況によって値段が大きく変動します。
特に冬から春にかけて脂がのるため人気が集中し、高値になりやすい傾向があります。
このようにアブラボウズは「どこで獲れたか」「どうやって獲れたか」「どんなサイズか」で値段が決まります。
次の章では、この魚が「なぜ高級魚と呼ばれるのか」その背景を詳しく掘り下げていきます。
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アブラボウズは一般のスーパーではまずお目にかからない魚ですが、市場や通販、料理店では「高級魚」として扱われています。
見た目は黒っぽく地味で、名前からも庶民的な印象を受けますが、実はその値段はマグロやクエにも匹敵するといわれるほど高い魚です。
深海初心者のアオイ
しかし、なぜこれほど高値で取引されるのでしょうか。
単なる希少魚だからというだけではなく、アブラボウズには「高級魚」と呼ばれる明確な理由がいくつかあります。
その背景には深海での特殊な生態、豊かな脂による美味しさ、流通の難しさ、さらに「ある出来事」をきっかけに全国的に名前が知られるようになったという歴史まで関係しています。
ここでは、アブラボウズが高級魚とされる理由を、漁獲量・味・市場価値の3つの視点から分かりやすく解説していきます。
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アブラボウズが高級魚として扱われる理由のひとつに、漁獲量の少なさがあります。
この魚は深海に生息しており、水深三百メートルから千二百メートルほどの場所で見つかります。
一般的な沿岸漁業では狙うことが難しく、漁獲するには大型船と深海漁の設備が必要になります。
漁の方法も限られており、延縄漁や底引き網漁など手間のかかる漁法が使われます。
深海は天候や海流の影響も受けやすく、計画的な漁が安定して行えないため、水揚げ量は自然と少なくなります。
さらにアブラボウズは回遊性の魚ではありません。
マグロやブリのように群れで移動する魚とは違い、広い範囲を動き回らないため、一度に大量に漁獲することができません。
偶然網に入ることもありますが、多くの場合は狙っても数が獲れない魚です。
生態的にも成長が遅く、成熟するまでに時間がかかる魚と考えられています。
繁殖力も高くはないため資源管理が必要で、無計画に獲り続けると資源枯渇につながるおそれがあります。
そのため漁獲量にも制限がかけられやすく、安定的な供給が難しい魚になっています。
深海マニアのサトシ
漁獲される地域も限られており、日本では相模湾、駿河湾、常磐沖、三陸沖などの一部地域でしか水揚げされません。
こうした事情から流通量は少なく、市場での流通価格が高止まりする傾向があります。
希少性は値段に直結し、入荷のたびに競りで値が上がる魚でもあります。
このようにアブラボウズは生息環境、漁獲方法、生態など多くの要因が重なることで希少性が生まれ、それが高級魚として扱われる理由のひとつになっています。
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アブラボウズが高級魚とされる最大の理由は、その圧倒的な脂の旨さにあります。
名前のとおり脂が非常に多い魚で、身にはしっとりした粘りと濃厚なコクがあり、加熱しても硬くなりにくく、上質なトロに近い食感を楽しめます。
食感はねっとりとしていながら臭みはほとんどなく、特に「煮付け」「照り焼き」「西京焼き」などの加熱料理で真価を発揮します。
刺身で食べられることもありますが、脂が強く胃に残りやすいため、プロの料理人は湯霜造りや炙りなどひと手間加えた提供をすることが多い魚です。
深海初心者のアオイ
その味わいが評価され、しばしば超高級魚「クエ」と比較されます。
特に脂の質感や旨味の濃さがクエに似ており、関西の一部では「海の赤いクエ」と呼ぶ人もいるほどです。
実際、料理店でも「クエより安くて旨い魚」として紹介されることがあり、専門筋のあいだでは知る人ぞ知る人気魚となっています。
しかし、その評価が高まる一方で、過去には飲食店や市場でアブラボウズが「クエ」として偽装販売された事例も複数ありました。
クエは1kgあたり15,000円以上する超高級魚であるのに対し、アブラボウズはその1/3~1/7の値段で取引されることがあります。
この値段の差を悪用した業者が「クエ鍋」として提供していた事例がニュースになり、結果としてアブラボウズの名前が広く知られるきっかけにもなりました。
つまり、アブラボウズが高級魚として扱われるのは、単に高価だからではなく、その食味が正当に評価された結果といえます。
脂の質がよく旨みも濃く、料理の幅も広いため、飲食業界では“もっと注目されるべき魚”として扱われはじめている存在です。
このあと続く解説では、そんなアブラボウズの食文化や購入方法、注意点についてさらに深掘りしていきます。
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アブラボウズは一般のスーパーではまず見かけない魚ですが、通販や鮮魚専門店、漁港直売所などを通じて購入することができます。
しかし流通量が少なく、漁獲される地域も限られているため「どこで買えるのか分からない」「通販サイトごとに値段が違いすぎて不安」という声が多いのも事実です。
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購入場所を探すうえで重要なのは、アブラボウズの主な産地と、扱っている販売ルートを知ることです。
特に神奈川県・静岡県・千葉県・宮城県などは漁獲が多く、これらの地域では「深海魚を扱う鮮魚店」や「漁港直送のネット通販」を通じて比較的安定した入手が可能です。
ここでは、購入ルートの種類(通販・市場・漁港直売所)とアブラボウズの主な産地情報を分かりやすく紹介していきます。
アブラボウズは一般のスーパーでは流通しにくい魚ですが、近年はネット通販や産地直送のオンライン市場で購入しやすくなっています。
ここでは、実際にアブラボウズを購入できる主な通販サイトや販売ルートを紹介します。
ただ、いつでも手に入るという訳ではなく漁が無ければ販売はナシということも多々あります。
① 楽天、アマゾンなど大手ショッピングサイト
最も利用者が多い購入ルートです。
多くは切り身や鍋用のアラとして販売されています。
価格帯は100gあたり500〜1,200円、1kgで6,000〜10,000円前後が相場です。
レビューを参考に品質差を見極めやすいのがメリットです。
🔗 Amazon:あぶらぼうず ギンダラ 500g 2~3人前 太平洋産 冷凍 カット加工 海鮮鍋 キムチ鍋 【興洋フリーズ】
🔗 楽天市場:アブラボウズ 切身 500g 三枚卸し 特産品 名産品 高級魚 静岡県 沼津市
② 鮮魚専門通販(個人向け直販サイト)
釣り物の高品質なアブラボウズを扱うことが多く、鮮度や脂の質が良い傾向があります。
柵取りの状態や船上活締めの個体を選べることもあり、通販の中でも品質重視派におすすめです。
③ 産地直送サイト
漁師が直接発送するケースが多く、タイミングが良ければ「丸ごと一匹」や「希少部位のカマ」なども購入可能です。
ただし水揚げ次第のため在庫は不安定です。
🔗 漁師さん直送市場:漁師さん直送市場 家庭用 オンラインショップ
④ 業務用仕入れ・プロ向け市場
飲食店向けの高品質な個体が多く、丸魚や大型ブロックも入手できます。
価格は1kgあたり4,000〜7,000円が目安で、品質の安定度はトップクラスです。
🔗 豊洲市場ドットコム:TOYOSU ICHIBA オンラインショップ
⑤ ふるさと納税
自治体によっては「深海魚セット」「鍋用切り身」などの返礼品でアブラボウズが選べることがあります。
コスパ面も良く、試してみたい人にもおすすめのルートです。
購入時のチェックポイントをもう一度振り返ると「釣り物」は品質が良く、「焼津」「伊豆」「小田原」「三陸」は産地信頼性が高めです。
冷凍の場合は「急速冷凍(船上凍結)」がベスト。脂が多い魚なので「皮付き切り身」は調理がしやすいということも覚えておきましょう。
購入先の選び方次第で満足度が大きく変わる魚なので、次の項目では産地ごとの特徴にも触れながらさらに詳しく紹介していきます。
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アブラボウズは深海性の大型魚で、日本近海でも漁獲されますが、その生息域は限られており水揚げのある地域もごく一部です。

主な産地は相模湾・駿河湾・三陸沖・常磐沖・房総沖で、いずれも水深の深い海溝や急深な地形を持つ海域です。
地域ごとに特徴があり、味の傾向や評価も少しずつ異なります。
・相模湾(神奈川県) – 最高級クラスの評価
相模湾は日本有数の深海漁場で、アブラボウズのほかベニアコウやキンメダイも獲れる海域です。
特に小田原・真鶴・三崎などの漁港はアブラボウズの産地として知られており、市場価値も高めです。
脂の質が良く「板前が選ぶ産地」として評価されています。
・駿河湾(静岡県) – 脂質最高レベル
駿河湾は日本一深い湾であり、深海魚の宝庫です。
焼津・沼津・静岡清水港に水揚げされるアブラボウズは良質で、通販業者も多く取り扱っています。
釣りものが多いのも特徴で、脂のノリは全国トップクラスといわれています。
・三陸沖(宮城・岩手) – 安定した水揚げ
三陸沖でも延縄漁を中心に水揚げがあります。
高級魚としてよりは業務用の流通が多く、切り身やアラの形で全国に出回ることが多い産地です。
・常磐沖(茨城・福島) – 業務用で人気
市場向けの水揚げが多く、比較的手に入りやすいエリアです。
品質も安定しているため「コスパの良い産地」として飲食店から選ばれています。
・房総沖(千葉) – 伝統的な深海漁が盛ん
銚子港などでは昔から深海魚漁が盛んで、アブラボウズもそのひとつとして扱われてきました。
東京市場(豊洲)への出荷が多く、高い流通シェアを持ちます。
同じアブラボウズでも産地によって味の特徴や値段に差が出ることがわかります。
深海初心者のアオイ
次の章では、実際に購入したあとに気になる「調理の仕方」や「食べる際の注意点」について解説していきます。
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アブラボウズはその名のとおり脂が非常に多い魚で、濃厚な旨みと上質なトロのような口当たりが魅力です。
鍋や煮付け、焼き物など幅広い料理に使われ、料理人からの評価も高い魚ですが、実は食べ方には注意が必要な魚でもあります。
アブラボウズに含まれる脂の多くが「トリグリセリド」と呼ばれる脂質は普通の魚に含まれるものと同じですが、他の魚より多く含むので食べ過ぎには注意が必要です。
ただし、正しい量と調理方法を守れば美味しく安全に食べられる魚であり、実際に専門店や旅館などでは普通に提供されている食材でもあります。
ここでは、アブラボウズのおすすめの食べ方と調理のポイント、さらに食べるときの注意点をわかりやすく解説していきます。
アブラボウズはその名の通り脂が非常に多い魚で、ねっとりとした食感と濃厚な旨味が特徴です。
身質は柔らかく上品で、赤身魚のような力強さはありませんが、白身魚の中ではトップクラスのコクがあります。
深海マニアのサトシ
調理法によって表情が大きく変わるため、料理の幅が広くプロの料理人にも好まれる魚です。
・煮付け(定番)

写真はイメージです
アブラボウズといえばまず煮付けです。
身が崩れにくく脂がタレによく絡むため、醤油・みりん・酒・砂糖で煮るだけで驚くほど旨い一皿になります。
特にカマや中骨周りは旨味が強く、家庭でも簡単に仕上げられるおすすめ料理です。
アブラボウズの脂は煮てもくどくならず、上品な甘みを生み出します。濃いめの煮汁で短時間仕上げると、しっとりとした身と照りが楽しめます。
材料(2人分)
アブラボウズ切り身 2切れ(約200g)/水 150ml/酒 100ml/みりん 50ml/醤油 50ml/砂糖 大さじ1/生姜薄切り 2枚
作り方
① 魚は熱湯をかけて霜降りにし、表面の脂を落とす。
② 鍋に水・酒・みりん・醤油・砂糖・生姜を入れ煮立てる。
③
魚を入れ、落とし蓋をして中火で10〜12分煮る。
④ 煮汁をかけながら照りが出たら完成。
ポイント:煮すぎると脂が抜けるため短時間で仕上げるのがコツ。
・塩焼き

写真はイメージです
脂の多い魚だからこそ、焼き物との相性も抜群です。
表面はカリッと、中はふっくら仕上がり、脂が溶けることで旨味が増します。
火加減を弱めにすると身がパサつかずに焼けます。
脂の乗ったアブラボウズは、塩焼きにすると身がとろけるような食感になります。皮目の香ばしさと中のしっとり感が絶妙です。
材料(2人分)
アブラボウズ切り身 2切れ/塩 適量/酒 少々/すだち・レモン 適量
作り方
① 魚に軽く酒をふり10分置き、水分を拭き取る。
② 両面に塩を振り、15分ほどなじませる。
③
グリルまたは魚焼き網で中火で焼く。皮目から焼き、焦げすぎないよう注意。
④ 仕上げにすだちを絞って香りを添える。
ポイント:脂が多いため、焼きすぎると身が崩れやすい。火加減を中火で一定に。
・西京焼き

写真はイメージです
脂の強さを味噌が上手にまとめてくれる調理法です。
通販や専門店でセット販売がされることもあり、アブラボウズの魅力がよく引き出されます。
アブラボウズの脂と味噌の甘みが溶け合う、西京焼きは格別です。冷めても美味しく、お弁当や作り置きにも向いています。
材料(2人分)
アブラボウズ切り身 2切れ/白味噌 80g/みりん 大さじ2/酒 大さじ1/砂糖 小さじ1
作り方
① 味噌・みりん・酒・砂糖を混ぜ合わせ、漬け床を作る。
② 魚を軽く塩で締め、キッチンペーパーで水分を拭く。
③
味噌床に魚を漬け、冷蔵庫で一晩寝かせる。
④ 味噌を軽く拭き取り、弱火で両面を焼く。
ポイント:焦げやすいので火加減は弱火。アルミホイルを敷くと焼きやすい。
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・ 刺身・炙り・湯霜造り

写真はイメージです
新鮮な釣り物は刺身でも食べられます。
ただし脂が非常に濃いため、生食は好みが分かれます。
表面だけ軽く炙った「炙り」や熱湯をかけて氷水で締める「湯霜造り」にすると食べやすくなります。
鮮度の良いアブラボウズは、刺身でも絶品。脂がのっているため、口の中でとろけるような舌ざわりが楽しめます。
材料(2人分)
アブラボウズ切り身(刺身用)200g/塩 少々/レモン汁 少々/薬味(わさび・おろし生姜・大葉など)適量
作り方
① 三枚におろし、皮を残したまま軽く塩を振って10分置く。
② 「炙り」なら皮目をバーナーで軽く炙り、「湯霜造り」なら熱湯をさっとかけて氷水に落とす。
③
水気を拭き、薄造りにして盛り付ける。
④ ポン酢や醤油でどうぞ。
ポイント:脂の旨味を引き出すには、冷やしすぎず常温に少し戻して食べるのがおすすめ。
・鍋料理

写真はイメージです
身が崩れにくい性質のおかげで鍋にも向いています。
昆布だしベースのシンプルな鍋に入れると、上品な出汁が溶け出して絶品です。
アブラボウズのアラや切り身からは、濃厚で澄んだ出汁が出ます。寒い季節には鍋料理で味わうのがおすすめです。
材料(2人分)
アブラボウズ切り身またはアラ 300g/白菜 1/4株/長ねぎ 1本/豆腐 1/2丁/しいたけ 2枚/水 600ml/昆布 5cm角1枚/酒 50ml/塩
少々/ポン酢 適量
作り方
① 魚を熱湯にくぐらせ、表面の脂と臭みを取る。
② 鍋に水・昆布・酒を入れて火にかけ、アブラボウズを加える。
③
沸騰直前にアクを取り、野菜と豆腐を加えて煮る。
④ 火が通ったらポン酢または塩で味を整える。
ポイント:スープは白濁するほど旨味が濃い。締めに雑炊やうどんを入れるのもおすすめ。
このようにアブラボウズは料理の幅が広く、食材として非常に魅力的な魚ですが、脂が強いことから量は控えめに楽しむのがポイントです。
* アブラボウズを含めた深海魚については、旨い魚が多く、詳しく解説している記事があります。
アブラボウズの魅力は、なんといってもその豊富な脂にあります。
名前の通り脂が多い魚ですが、この脂の主成分は「トリグリセリド」と呼ばれるもので、マグロやブリなど一般的な魚にも含まれている脂質です。
トリグリセリドは人の体でもエネルギー源として利用される成分で、決して有害なものではありません。
ただし、アブラボウズの場合は脂の含有量が非常に多く、身の半分以上が脂といわれるほどです。
深海初心者のアオイ
そのため、一度に多量に食べると胃もたれや消化不良を起こすことがあるので要注意。
この事は豊洲市場の公式サイトでも紹介されています。
【アブラボウズ】美味ですが、食べ過ぎに注意
時々誤解されますが、アブラボウズの脂質の主成分のトリグリセリドは、ふつうの魚と同じ。刺身や煮つけ、焼き物などで美味ですが、脂質を多く含むので、食べ過ぎには注意。食用禁止のアブラソコムツとバラムツの脂質の主成分は、ワックスエステル。消化不良により下痢を起こします。
引用元 豊洲市場 公式サイト
特に焼き物や煮付けで食べる場合、脂が溶け出して濃厚な味になるため、2〜3切れ程度を目安にするとちょうど良いバランスになります。
また、アブラボウズの脂は冷えると固まりやすい性質があるため、冷めた状態で食べるよりも、温かいうちにいただく方が口当たりがまろやかです。
調理の際に余分な脂を落とすと、より軽やかな味わいになります。
例えば、霜降りをしてから煮付けにする、下焼きをしてから味噌漬けにするなどのひと手間がおすすめです。
アブラボウズは脂こそが旨味の源。少量をじっくり味わうことで、そのとろけるような食感と深いコクを最も美味しく堪能できます。
食べすぎず、脂の魅力をほどよく楽しむ――それがアブラボウズを美味しく食べる一番のコツです。
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ここまでアブラボウズ値段の産地、そして食べ方の注意点などを紹介してきました。
深海魚と聞くと、どこか謎めいた存在だったり、一般の食卓には縁のない魚のように感じるかもしれません。
しかし実際は、知れば知るほど魅力が深まり、食材としても非常に面白い魚です。
僕自身も、初めてアブラボウズの巨大な姿を見たときは驚きましたが、食べてみたらその旨さにさらに驚かされました。
特に煮付けにしたときの濃厚な脂と旨みは、一度味わったら忘れられません。
深海魚はまだまだ未知の部分が多く、出会いにタイミングが必要な魚も多いのですが、それも含めて楽しめるのが魅力だと思っています。
アブラボウズもそのひとつで、滅多に店頭では見かけないからこそ、少し調べてみたり、通販でお取り寄せしてみる価値がある魚です。
この記事が、アブラボウズに興味を持つきっかけになったり、いつか食べてみたい魚リストに加わるような存在になったら嬉しいです。
これからも深海魚の魅力を、ワクワクとともに伝えていきたいと思います。
* 今回の記事でリンクしているものも含め当サイトの深海関係の記事をまとめてみました。
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