THE NORTH ISLAND
welcom to nature of hokkaidou
冬山にスノーボードを持ち込み、自然の地形を滑るバックカントリースノーボードを始めて30年ほどの時間が経ちました。その頃はまだスノーシューは日本に輸入されておらず、アルミ製のワカンを使っていましたがクラストした斜面や硬い雪質の斜面では雪に入る爪が2本しかなく、グリップが効かずかなりスリリングが登りを強いられました。その後、アイゼンを着けてからワカンを着けると、柔らかい山すその雪から硬い尾根上の雪まで快適に使っていましたが、何せ面倒くさいのが難点でした。
その後、登山用品店でスノーシューなるものを紹介されタブスのスノーシューを購入。アルミパイプのフレームにベルト式のバイン。クライミングサポート無しのシンプルなものでしたがワカンよりも浮力もありクランポンも良く効き感激したものでした。ただ用途が登山用ではなく雪原歩行用だったので2シーズンであえなく壊れてしまい、MSRのデナリを購入。これは冬山登山にも対応する丈夫な構造で、デッキの裏にはスチール製のトレクションレール2本が付いていてとても強力なグリップを得られ安心感もありました。
ただ、そのバインディングはベルト式だったため、装着するときにちょっと面倒だな..といつも思っていました。そんな折に装着するためにベルトを強く引っ張った途端にゴム製のベルトが切れるというアクシデントがありました。その時は左右のシューで計4本のベルトが切れました。4年ほど使用していたので劣化もあったのだと思いますがビックリでした。周囲の友人達も同じようなアクシデントがあり、スペアのベルトを携行しているとの事でした。
その後はまたタブスやアトラスを使ってみましたが重量や耐久性に満足せず、ラチェット式のバインが出たのをおりに、またMSRのスノーシューを購入(見開きの写真)。これは軽くて耐久性もありバインの着脱も早く満足しています。スノーシュの苦手とするトラバースにもフレームがよくたわんでくれ地形を追従し強くグリップしてくれます。このラチェット式バインディングはEXPLORE(エクスプローラ)シリーズとなりクライミングサポート付きのものはEVOエクスプローラー、REVO エクスプローラー、ライトニング エクスプローラーがあり予算に合わせ選ぶことが出来ます。ちなみに見開きの写真はREVO エクスプローラーで実際に僕が使用しているものです。
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冬山登山の場合、自身の体重にザックなどの装備の重量、バックカントリースノーボードではさらに板の重さが加わります。それら全てを足して適応サイズを決めるのですがエクスプローラーシリーズでは以下のサイズがあります。
・ライトニング エクスプローラー 22インチ(56cm)、25インチ(64cm)、30インチ(76cm)
・REVO エクスプローラー 22インチ(56cm)、25インチ(64cm)
・EVOエクスプローラー 22インチ(56cm)
ライトニング エクスプローラーの30インチは論外としても22インチと25インチで悩まれる方もいると思います。サイズが大きい方が浮力もあり重量が重くても深く沈みこまなくてラッセルも楽そうです。雪原などのフラットな場所で使用する場合はそれでいいのですが、斜面を登る場合は浮力が有りすぎると雪面に浮きすぎグリップが効かず登り辛く体力を消耗するだけではなく危険ですらあります。特にパウダーの急斜面を登る場合は苦労します。
また山はいつも登りではなくコルなどの地形を通過する場合は下りもあります。このときに踵側が沈んでくれないと前につんのめった体勢で斜面を降りることになり脚は攣りそうになり、かなりスリリングな下りとなります。スノーシュに求める機能は雪に浮くということが一番ですが、浮き過ぎると扱いにくくなってしまいます。このときに選ぶサイズは迷わず22インチ(56cm)を選んで下さい。雪面にある程度沈み急斜面でもグリップが強く不安を感じることは無いと思います。どうしても浮力不足を感じる場合は延長テールがあるのでそれを足すのが良いと思います。
さらに22インチを使うにはもう1つメリットがあります。登山用語に「足下の1kgは背中の6kgに相当する。」という言葉があります。これは足下、つまりブーツを含めスノーシューの重量が1kg増えることは背中のザックの重量が6kg増えるのと同じことだというたとえ話です。それだけ足下の重量は体力の消耗に直結します。なので1gでも軽くすることは体力の温存につながり、特に冬山ではこのわずかながらの余裕が大切になる場面もあるのでシリーズ中で一番軽い機種を選ぶのはメリットがあります。以下、お勧めのEXPLOREシリーズ3機種の説明をしてゆきます。
MSRスノーシューのフラッグシップです。デッキを囲むフレーム自体でもグリップするため、全方位に優れたトラクションを発揮します。横方向の2本のクロスメンバーにより、軽さと剛性を両立しています。丈夫でしなやかなデッキが地形に追従し、急斜面の登りやスノーシューが苦手とするトラバース時にも安心感があります。クライミングサポート付き。
サイズ 20×56cm 重量 1.69kg
価格など詳細を調べる→ MSR LIGHTNING EXPLORE ライトニングエクスプローラ各種
フラッグシップのライトニングと定番のEVO、双方の特徴を備えたモデルと言えます。登りでは鋸歯のスチールフレームが強力なグリップを発揮し、トラバースでは柔軟性のあるプラスチックのデッキが適度にたわんで地形に追従します。クライミングサポート付き。僕もこれを使っています。
サイズ 20×56cm 重量 1.80kg
価格など詳細を調べる→ MSR スノーシュー REVO エクスプローラー
人気の高かったEVOにクライミングサポートとラチェットバインディングを組み合わせたモデルです。コンディションの整っていないちょっとした傾斜でもグリップ力を発揮します。なだらかな雪原から低山の使用に最適な入門モデルですがそのポテンシャルは高く、厳冬期の北海道の殆どの山でも不安を感じることはありませんでした。
サイズ 20×56cm 重量 1.80kg
価格など詳細を調べる→ EVO エクスプローラー
以上、MSRのスノーシュー3機種を紹介させて頂きましたが、この冬も楽しいシーズンをお過ごし下さい。
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