THE NORTH ISLAND
welcom to nature of hokkaidou
ザックの中の装備はその人が過去に山でどんな経験をしてきたか、どんな楽しみ方をしているか。また、その人の道具選びの工夫なんかが垣間見えます。そんなんで他人のザックの中身は参考になる事も多く面白いかと思います。
僕の普段持ち歩いているザックの中身ですが、基本的には冬山登山の装備となり、雪崩に対するモノと、何かのアクシデントで山中に1泊出来る最低限の装備となります。写真には写っていませんが、これらに行動食や非常食が加わります。
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これらは僕が実際に日帰り装備として持ち歩いているものです。
まずザックですが、基本的にはスプリットボードを使っていなければ、背面エントリーで、スノーボードをしっかりと固定出来る構造となっていればOKです。容量は30L~40Lほどは必要となります。スプリットボードを使用の場合はスキーモードで背負う場面もありますのでスキー用が使いやすいでしょう。
行動中はずーっと背中に張り付いてるものですので、購入するときは実際に重しを入れ背負ってみることをお勧めします。良心的なお店ではこういう時のためにザックに入れて試す重しが用意されています。背負って各ベルトを調整して重量が背中とウエストベルトにうまく分散される感覚ならそのザックは当たりです。
背負った時に背中から剥がれようとしたり、後ろに引っ張られる感覚がしたら、そのザックを買うのは考え直した方がいいかもしれません。行動中にそういうザックは非常に疲れますし、滑りにも影響します。体に合った本当に良いザックとは、実際の重量より軽く感じ疲れにくいものです。
バックカントリースノーボード用のザックにつきましては以下のページで詳しく説明していますので、参考にして頂けると幸いです。
雪洞を掘ったり、雪崩に埋まった仲間を掘り出したりで使うショベルです。以前はプラスティック製の物を使っていましたが硬い雪への入りが金属製の方が良く感じたので買い替えました。雪崩のデブリは圧縮されるので思っている以上に硬いです。これはBlack Diamondのアルミショベルでかなり手荒に扱っても壊れません。
プローブはライフリンクの3mのものを使っています。ストック併用やカーボンの物もありますがこれはアルミ製です。現在は目盛りが付いていてどの深さなのかが分かるようなものが殆どなので、新たに買う場合は目盛りが付いたものをお勧めします。
購入にあったっては実際にお店で組み立てさせてもらいましょう。モノによっては組み立て方やロックの仕方が分かり辛いものがあり、ちょっと慌てます。ビーコンは最新の3アンテナを使いましょう。古いビーコンはパルスや周波数にズレが出ているものもあります。以下のページで詳しく説明していますので参考にして頂ければ幸いです。
これは知合いが滑走中に深さ3mのクラックに落ちたのをきっかけに装備に加えました。幸いにして怪我はありませんでしたがクラックから救出するのに一苦労で、こんなときにザイルでもあればと思いました。
5mmの細引きでも体重を十分に支えられますし長さは8mもあればダブルで使っても4mとなり十分かと思います。この位なら軽いものなのでザックに潜ませておいても邪魔にはならず、非常時には色々と使えるので損はないかと思います。
ビバーク用や負傷して動けないときなど体の下にいれておけば体温の低下を防げます。これはダイソーの¥100均で買った、空気を吹き込んで使う野外観戦用の座布団を2枚つなぎ合わせて作ったものです。
以前に知合いが山で骨折で動けなくなったときに体の下にこれを膨らませて入れツエルトで体を包んで体温の低下を防いで救助を待ちました。製作費用¥200ですがたいへん役に立ちました。
中身は包帯やバンドエイド、キズ軟膏などで特別なものは入っていません。山の本など見ると、普段に使っている薬なども入れておくと良いとありました。持病をお持ちの方は数回分を入れておくと良いかと思います。
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冬は日没が早く16時半には暗くなってしまいます。途中でルートミスや何かのアクシデントがあった場合は明るいうちに下山出来ないこともあります。そんな時はヘッドランプのお世話になります。またビバーグをしなければいけない時などもヘッドランプは必要となりますので山に入るときは夏、冬を問わず必要な装備です。
ツエルトは日本人が開発したストック2本で建つ緊急用シェルターです。昔の三角テントのような形でビバークなどに使います。冬山では雪洞内は外がどんなに冷え込んでも-5℃以下には下らず快適なのですが、雪洞が掘れる地形、体力が必要となります。
ビバークをしなければいけない時はかなり追い込まれた状況の場合が多く、雪洞を掘れない場合もありツエルトは必ず持ちたいところです。また仲間が怪我をした時などに収容したりラッピングに使ったり、救助隊が来るまでのシェルターとしても役立ちます
真ん中の赤いスタッフパックは寝袋型のエマージェンシーシートです。ビバークに使ったり怪我人のラッピングに使います。ロウソクもビバーク用で8時間燃焼するタイプのものです。ツエルト内では照明に使え、多少なりとも暖房にもなります。
ロウソク立て用にアルミ箔を一緒に巻いています。僕はタバコを吸わないのでライターも一緒にしています。これにシングルバーナーで暖をとればツエルト内は半袖でいれる位まで温まります。
ビバークに関しましては詳しく説明しているページがありますので参考にして頂ければ幸いです。
この辺のものは、主に山中でお湯を沸かしカップ麺などの温かなものを食べたり、コーヒーを沸かして飲んだりに使っていますがビバーグ用にあると心強いものです。また仲間が雪崩に埋没して掘り出したが低体温症になってた場合などは、お湯を沸かし水筒に入れ腹部やソケイ部を温める場合にも必要です。
その部分には大きな血管が通っているので効率よく体を温められます。ちなみに低体温症を疑う場合は体を温めようとさすってはいけません。冷えた血液が心臓にまわり心停止になる場合があります。
また意識がはっきりしてても温かなものの飲食は慎重にしなければいけません。体を温めなければいけない血液が胃にまわり症状を悪化させてしまう場合があります。これは雪崩講習会で得た知識ですので皆さんも頭の隅に置いておいて下さい。
低体温症や凍傷につきましては以下のページでも詳しく説明していますので参考にして頂ければ幸いです。
日差しの強い日などの長時間行動では雪眼になることもあります。春山で何度かやられたことがありますが眼は痛くまぶたの裏に砂でも入っている感覚でゴロゴロし涙も止まりません。そんな日は忘れずにサングラスを使いましょう。写真はOAKLEYのものですが軽くて丈夫で重宝しています。
これに関してはあまり説明は要らないかと思いますが、コッヘルの水分を拭いたりするのにもかなり重宝します。用を足す場合にはティッシュは使わないで下さい。ティッシュは水に溶けず、いつまでも残ってしまいます。
トイレットペーパーであれば水に溶けてくれるのでちょっぴり安心です。ですが最近の傾向では自分のモノは使ったティッシュやトイレットペーパーも含め持ち帰るということが 基本と言われています。
カメラは低温下でも使えるものの方が圧倒的にバッテリーのモチがいいです。写真のものは富士フィルムXPシリーズの一番安い機種を展示品で¥7000で買いました。このHPの山の写真の殆どはこの安物のカメラで撮った写真です。
-10℃以下でも普通に作動して良い写真を撮ってくれます。GPSはガーミンのe-torex 10でこれも地図表示のない、一番安い機種です。旧タイプに比べバッテリーのモチが格段に向上し1泊程度の山行なら予備のバッテリーも必要ない位で性能に関しては満足しています。
登山用GPSとコンパクトカメラにつきましては以下のページでも詳しく説明をしていますので参考にして頂けると幸いです。
以上、僕のザックの中身の紹介をしてみましたが、基本的は冬山登山の日帰り装備を基に自分用に使いやすくにアレンジしたものとなっています。
主に非常用の物+趣向品。天気が良ければ休憩時に山コーヒーもしたいですし、カップ麺などの温かな物も食べたい。ゼロから全てを揃えるとなると、それなりに費用もかさみます。
まず基本的なものを揃え、山に行きながら足りないものを揃えて行くという感じで良いと思います。
さらに広い意味での冬山装備のページもありますので参考にして頂ければ幸いです。
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