THE NORTH ISLAND
welcom to nature of hokkaidou
最初に、ドルフィンスルーとは和製英語で正しくはダックダイブと言います。
アヒルが潜るスタイルに似ていることからのネーミングですが、何となくコミカルですね。なので海外でドルフィンスルーと言っても伝わりません。
このドルフィンスルーがサーフィンを始めた頃は、うまく出来ず苦労が多いようです。
上級者のサーファーは上手くドルフィンスルーをしてあっという間に沖に出てゆきます。
見ていると簡単そうにみえますが、やってみると難しい...でも大丈夫です。
コツ、考え方がわかれば貴方も上級者並にドルフィンスルーが上手くなり、ゲッティングも苦にならなくなります。
上級者がインサイドからアウトサイドまで全ての波に全力でドルフィンスルーしているかと言うと、それは違います。
手を抜く波、力を抜く波、ドルフィンスルーにはそういうやり方があります。
上級者になればなるほど、彼らはドルフィンスルーを含むゲッティングアウトでの体力の温存が上手です。
今回はそんなドルフィンスルーのコツを以下の内容で解説してゆきます。
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ドルフィンスルーはTPOがあり、いつも全力で波に向かっていっては疲れてしますます。
波が崩れる前のウネリにするドルフィンスルーと、崩れた後のスープにするドルフィンスルーです。
ウネリにしかけるドルフィンスルーは比較的簡単で体力を使いません。
一方、スープ波のドルフィンスルーはサーフボードをしっかりと沈めなければいけないので体力を使います。
ですが、このスープ波にしかけるドルフィンスルーも2種類に分かれます。
ピークから遠いインサイド~ミドルでのドルフィンスルー。それと、波がブレイクしたばかりの力のあるスープ波に対するドルフィンスルーです。
結論を言えば、一番注力しなければいけないのは、波が崩れたばかりのパワーのあるスープに対するドルフィンスルーです。
ミドルからインサイドのパワーが落ちたスープ波のドルフィンスルーはさほど難しくありませんし、体力もあまり使いません。
さらに波が崩れる前のウネリの状態のドルフィンスルーはさらに簡単でタイミングも取りやすく、すぐに上手くなります。
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最初に確認しておかなければいけないのですが、ドルフィンスルーの基本動作、おさらいしてみましょう。
文章に起こすと、ちょっとしたニュアンスが伝わらず難しいのですが、こんな感じになります。
スクールでもこういう風に教えられますし、サーフィンのノウハウ本やネットでもこういう説明がされています。
この一連の動作を頭に置きつつ、ここでドルフィンスルーのノウハウ動画を見てみましょう。
ドルフィンスルーのやり方がよくわかります。
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最初はより楽なウネリに対するドルフィンの解説です。
ウネリに対するドルフィンスルーの場合は比較的簡単で、崩れそうな波のフェイスに板を刺すように裏に抜けます。
この場合、波が巻き上げる力も助けになって、よほどタイミングを外さない限りは、するっと波の裏側に出れます。
ドルフィンをしかけるタイミングは波の約2m手前です。
教科書通りのドルフィンが出来なくても波をクリアー出来ますが、サーフボードが充分に沈めていなかったり、板のテールの沈め方(蹴り方)が甘いと戻されることもあるので、しっかり練習しましょう。
イメージ的には以下のイラストのような感じです。
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実はこのスープ波に対するドルフィンスルーが体力を消耗しますし、しっかりとサーフボードを沈めないと戻されることが多いのです。
僕はサーフィンを始めて40年近く経ちますが、いまだにこのスープ波でのドルフィンスルーは疲れるので嫌いです。
でも今乗ってるメインの板は7'8のミッドレングスで、これでもしっかりと沈めドルフィンスルーしますし、ショートボードなら海底まで沈める自信があります(笑)。
ただ先ほども書きましたが、インサイドからアウトまで、全ての波で気合を入れてドルフィンしているか?と訊かれれば、それは違います。
まずインサイドのスープ波の場合はドルフィンしなくても、ほぼクリア出来ます。
サーフボードの上で腕立てのように体を浮かし、波をサーフボードと体の間を通してしまうプッシングスルーでやりすごします。
次にプッシングスルーで、クリア出来ないミドル地点のスープ波はアウトのブレイクした地点より、かなりパワーが落ちているので膝立てドルフィンでクリア出来ます。
これはサーフボードのテールを爪先で蹴るのではなく膝で押してドルフィンをする手抜きテクニックです。
やってみるとわかりますがかなり楽ですが、板を深くは沈めることが出来ません。
ここでサーフボードの沈め方について書いておきますが、通常テイクオフする位置に手をついて沈めようとしてもサーフボードはなかなか沈んでくれません。
ちょっとノーズよりに手をついて沈めるのがコツですが、最初は沈み方はゆっくりです。
これはサーフボードの浮力と板状のものを沈めようとするときの水の抵抗が原因で、ショートボードであれば必ず沈みますので、慌てず水中に押し込んで下さい。
このときに腕立ての状態から沈めてゆきますが、体を少し前に乗り出すようにすると体重がノーズ側にかかり確実に沈んでくれます。
サーフボードが沈んだら、前のめりになっていた体を後ろに戻し、膝か爪先でテール側をさらに水中に押し込みます。
このときにスープがお尻に当ると、サーフボードはさらに深く水中に入りますので意識してタイミングを合わせましょう。
テールを押し込むことでサーフボードは水中で水平からノーズが上がりぎみになり浮上の体制に入ります。
このときにテールの押し込みが不十分だとテール側に浮き上がってしまい波に戻されるので注意が必要です。
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以下、スープ波へのドルフィンのしかけ方をイラストを使い説明してゆきます。
パドリングで十分に加速しましょう。
スピードを付けて波との接触時間を短くしたり、慣性を付けることで波に押し戻されることが無くなります。
スピードが成功の鍵です。
ドルフィンをしかけるのは波の約2m手前です。
早すぎると波をやり過ごす前に浮上してしまいます。
逆に遅いとスープ波のパワーをまともに受けてしまい、どちらも波に押し戻されてしまいます。
サーフボードの若干ノーズよりに手を突いて沈めましょう。
このときにサーフボードは最初じわっと沈みます。
これはボードの浮力と板状のものを沈めようとするときに起こる水の抵抗です。
ちゃんと沈んでくれますので慌てず体重をかけつづけましょう。
ノーズが沈んだら、サーフボードを水中で平行にするためにテールを爪先で押し込みましょう。
ミドル~インサイドの力の無いスープ波の場合は膝で押し込んでもOKです。
さらにお尻にスープ波を当てるように出来ればサーフボードはさらに深く沈みます。
サーフボードを体に引き寄せ浮上の準備に入ります。
一連の動作を通じてですが、水中では目を開けていることが重要です。
目を開けることで自分の状況を把握できますし、なにより目を閉じていては人はバランスがとれません。
ノーズを水面に向け浮上し、スープ波のドルフィンスルーの完了です。
実際の海ではこの動作を何度も繰り返させられます。
入ってくる波のリズムを見極め、波数の少なくなるタイミングに合わせゲッティングをするのも、疲れないコツです。
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以上スープ波のドルフィンスルーの一連の動作を1枚のイラストにまとめたものがこれです。
再度かいつまんで説明すると。
パドルでスピードをつける。→波の約2m手前でドルフィンをしかける。→サーフボードの若干ノーズよりに手を突いて沈める。
→テールを爪先または膝で押し込み板を水平にする。→サーフボードを体に引き寄せ浮上の準備。→ノーズを水面に向け浮上。
となります。
ブレイクしたばかりでパワーのあるスープ波にドルフィンをする時は、しっかりと出来るようにしましょう。
逆に言えば全力でドルフィンをする場面はこれだけということになります。
これも伝えておかなければいけないのですが、ドルフィンを失敗したときに絶対に気をつけなければいけないことがあります。
それはサーフボードを手放さないということです。
サーフボードを離すと、リーシュの長さが約2.5m、サーフボードの長さが2mとすると、4.5m後ろに居るサーファーにサーフボードがぶつかります。
相手がパドル中だとすると顔にまともにぶつかります。
波のパワーに弾かれたサーフボードは凶器となってしまいます。なので絶対に手放さないで下さい。
また自身も、前方にゲッティングしているサーファーが居る場合はこのような事も考慮して距離をおくか、真後ろは外すということを心がけて下さい。
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まとめとして、今まで説明してきたことを一言で言うと。
「波のサイズやパワーに合わせて潜る深さを変えていく。」ということです。
ドルフィンをしかける波は大きいのか、小さいのか、波が崩れる前のウネリなのか、後のスープ波なのか。
いずれの状況においても、サーフボードを沈める角度や深さ、ドルフィンを始める前までに必要な推進力は変わってきます。
補足となりますが大きい波で、崩れる瞬間のリップの下に居る場合は波から受けるパワーも大きいことから、真下に潜るように深くノーズを沈めることが必要です。
対して小さい波やパワーのない波なら、沖へ向かう推進力を優先して、浅く潜って波をやりすごす方法をとります。
どのような波で、どのようなドルフィンスルーをすべきかを、いま貴方は知りました、あとは何度も反復練習して体感してみて下さい。
極端な言い方をすれば、ドルフィンスルーをしないで沖に出れれば、それにこした事はありません。
波にはセットのリズムがあり、そういうタイミングもありますので、それを見極める目も持って下さい。
ドルフィンスルーが上手くなったころには、サーフィンもワンランクUPしていることと思います。
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