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スプリットボード

使ってみてわかった、スプリットボード そのメリット、デメリット。


2019-2020シーズンよりスプリットボードを道具に加えました。以前より興味はありましたのでようやく入手したと言う感じです。板はgentemのジャイアントマンタレー/チョップスティックにインターフェイスとクランポンはボレー、クライミングスキンはG3、という組み合わせです。その他バインディングは今使っているのがアキュブレードなので同じシステムを購入。ただ今期買ったブーツがかなり硬めなのでハイバック無しのフラットを実験的に使ってみることにしました。


早速、自分がよく行く「余市岳1,488m」で試してみましたが快適なものでした。まずメリットとしてはスノシューハイクの時に背負っていた板が無いので背中が軽いということです。これはかなり楽です。それとスプリットモードでは平らな地形では板をスライドさせながら歩くので、1歩の歩巾が大きくなり結果、歩くスピードがかなり早くなります。ただこの歩き方には慣れが必要で板をスライドさせず持ち上げるように歩いてしまうと足下の重量がスノーシューよりも重いため逆に疲れてしまいます。


急斜面の登りでもG3のシールは、よくグリップしてくれ不安を感じることはありません。上部のクラストして硬いノール部分ではシールの利きは悪くなりますが予め装着していたクランポンのせいでスリップすることなくスノーシュー並みに登ってゆきます。とまぁメリットはいっぱいありますが、肝心の滑りの方はどうでしょう?まずドロップポイントに着いて板の組み立てに入るわけですが、このときに剥がしたシールを手際よくザックに収納します。

次に板を組み立てるわけですが、この間、10分前後といったところでしょうか。慣れればもっと早くなるかと思います。滑りに関しては通常の板と何ら変ることはありません。ただデメリットとしては板自体が重くなるということです。色々なパーツが付く訳ですから仕方がないのですが、スプリットモードでの登りの限界を超えブーツにアイゼンを装着して板を担ぐ場合はけっこう重いです。厳冬期の羊蹄山や利尻山あたりで上部がクラストした斜面の場合はこのシュチエイションとなります。


でもこれはスキーを使用して登っている登山者にも同じ事が言えるわけで、スプリットボードだけのデメリットとは言えないかもしれません。とするとスプリットボードのデメリットの殆どは慣れなどで克服することの出来るものばかりのように思います。また使う山域などでスノーシューなどと使い分けることも可能なので、僕の中では使わない理由はありませんが、あえて難点を上げるとすればそのコストでしょうか?安くあげても20万円近い出費が必要となります。ただこれも大人の遊び道具と割り切れば仕方ないのかもしれません。



■ スプリットボードをウオークモードで使う。

見開きの写真は滑走モードの状態となりますのでこれをウオークモード(2本のスキー状態)で使ってみます。このときにサイドカーブが内側となるようにします。外したバインディングの左右を間違わずに装着。ボレーの場合はスライドさせて引き抜くように外し、装着は爪先側をピンで固定します。それでシールを貼ればウオークモードの完成です。この作業をするときに板のソールに雪が付いているとシールが貼り付かないので山中登り返しでシールを貼る場合は注意が必要です。


スプリットボード

スキーでの歩行や動くことについては道内生まれであれば小学生~高校まではスキー授業があったので、とまどうことは無いかと思います。この状態ではヒールフリーで踵が自由に持ち上がりますが、緩い斜面であればボーゲンで滑るくらいなら何てことはないでしょう。ただスキーの経験が皆無という方ですと多少の苦労はするかもしれませんが、それもじき慣れます。目標は山の中を自由に動け、そして登ることですので頑張りましょう。


使っているシール(クライミング・スキン)はG3ですが、箱から出してそのまま使えるわけではなく、シールの横側を板の巾に合わせてカットする必要があります。ですが多くのシールにあるように、テールとノーズを加工しなくても使えるのが大きな特徴でとても便利です。スプリット用には2種類用意されていてノーマルとハイトラクショ用があり、グリップ力に優れたハイトラクション用を僕は使っています。理由は細尾根の急斜面で足元がスリップするのは怖いのと、シール登山は慣れていないのでしっかりグリップしてほしいという事からです。


スプリットボード用スキンG3

ちなみにG3のシールにはサイズがあり適応サイズは次のようになっています。[S/M] 144 - 162cm、 [M/L] 154 - 172cm。それとノーマルのアルピニストスプリットボードスキンの特徴を簡単に記載しておきますので参考にしてみて下さい。このタイプは軽量で比較的に薄い為、パッキングし携行するのに非常に優れています。また、アルピニストハイトラクション スプリットボードスキンに比べるとグリップ力は劣るものの、その分スムーズな足運びを可能としますので慣れている方はこちらでもいいのかもしれません。

さらに詳しく見るには →G3 クライミングスキン


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■ これは便利!イージースキンセーバー

スプリットボードを滑走のため組み立てるときに気になることがあります。クライミングスキンの裏は超強力な粘着剤グルーが付いています。これを板から剥がした後はどうザックに収納する?しかも2本。強風時などは風にあおられ接着面がお互いにくっついてしまい収拾がつかなくなりそうです。そいういときに便利なのが「イージースキンセーバー」です。グルーが着きにくい素材のニットの袋ですがこれが便利ものです。


使い方はこの袋状のイージースキンセーバーに手を入れ、袋ごしにスキンの端をつかみます。次にイージースキンセーバーを腕から外しつつスキンに被せてゆきます。入りきらないスキンはイージースキンセーバーの外側に巻くように貼り付けてゆきます。後は折りたたんでザックに収納という超簡単なものです。シーズン中の保管はこの状態で冷蔵庫に入れればOKですがシーズンオフにはチートシートに貼り付け冷蔵庫保管して下さい。価格も¥3000ほどですので是非手に入れてください。↓

POWDER MASTER(パウダーマスター) イージースキンセーバー ファット 7900056 335/オレンジ


イージースキンセーバー


■ クランポン/スキーアイゼンは必ず用意する。

雪山を登るのに万能にも思えるクライミングスキンですが、硬く踏み固まった雪やクラストした状況では極端にそのグリップ力が低下します。たとえば尾根上部の風が当りクラストした部分。大体このような場所は斜度もあり、グリップしないスプリットボードを着けたまま、一度板を外して何かをするというのは不可能に近い状況ですので、そのような事が予想される斜面の下から予めクランポンを板に装着してゆくのが、行動にも余裕が生まれますので安全です。

雪山を登っているとクランポンが必要な場面は必ずありますので用意して下さい→Voile(ボレー) スプリットボード クランポン Crampon


装着はクランポンの後ろをヒールリフターの下に挟み、前はバインと一緒にピンで留めるので超簡単です。

ボレー、スプリット用クランポン

上の写真がクランポンを装着したところですが、歯がこの位出ていれば普通のアイゼンで登るほどのグリップ力はありますのでスキー、スノーボードでの滑りを対象とする山では不便を感じることはまず無いかと思います。逆に言えばこの装備で登れないほどの山はスノーボードで滑るには、あまり楽しくないかもしれません。ということででクランポンは必ず用意して下さい。


■ スプリットボードまとめ。

と言ってもすでに冒頭で使わない理由は無いとお伝えしてあるのでネタバレ的なまとめですが、僕がバックカントリーにスノーボードを持ち込むようになった時はアルミ製の「ワカン」で登っていました。その後、海外からスノーシューが入ってきて随分と楽になったと思ったものでした。そうして今、スプリットボードという道具を手にした時にやはり雪山での移動手段はスキーにシールという形が一番効率がいいように思っていますし、なにより体が楽です。そんな意味でスプリットボードは使いこなせばかなり強力な雪山のギアとなることは間違いありません。迷っている方がいらっしゃいましたら試乗会などで是非、試してみることをお勧めいたします。


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